2欧米マダムに学んだ「一生モノとの付き合い方」とは？【50代のミニマムクローゼット】

買い物のタイミングは白シャツやデニムなど、消耗品を買い換えるときだけ

——現在のKatieさんは、服や靴など、どんなタイミングで買い物をするのでしょうか？

「買い物のタイミングは、基本的に消耗品を買い替えるときだけです。例えば白シャツがそろそろクタクタになってきたなぁと思ったら、次の白シャツを探し始める感じです。ただ、次買うならここがこうじゃないと！というこだわりがどんどん強く出てくるので、実際はなかなか買えません。

白シャツはこだわると言っても襟があるかないかくらいの違いなので、わりと気軽に買えるのですが、難しいのがフレアスカート。家でも着るし、外で着ても様になるし、スニーカーにも合うので私はフレアスカートがとにかく好きなんです。仕事柄、飛行機移動も多いのですが、長時間のフライトにもフレアスカートは欠かせません。

なかなか自分的に理想のフレアスカートが見つからなくて買い替えができずにいたところ、素敵なご縁からオリジナルブランドが誕生し、理想のフレアスカートを作れることになりました。

私にとっての消耗品は白シャツ、ワンピース、デニムくらいなので、それらは定期的に買い替えていますが、バッグ類、レザージャケットは買い替えることや買い足す予定も今はありません」

——ショップで一目惚れをするようなことはありませんか？

「お店では基本的には次に買い替える予定のアイテムに目が行きますが、もちろん素敵だなって思うものはたくさんあります。ただ欲しいとは思わなくて。私には必要ない、使いきれないと思ってしまうんです」

好きなものはずっと変わらず、トレンド情報は入ってこないので気にしません（笑）

——トレンドとの付き合い方はどう考えますか？

「トレンド情報、全く入ってこないんです（笑）。ヨーロッパで生活していた20代の頃、日本人同士で日本のファッション雑誌を回し読みしていたのですが、リアルに3年分くらいは楽しめました。3年前の情報でも当時の私たちにとっては十分おしゃれだったんです（笑）。おそらくそこからトレンド情報が遮断されたんでしょうね、なくても生きていける、みたいな。

なので今もそういう情報は全然入ってこなくて。元々トレンドにあまり左右されないベーシックなアイテムが好きっていうこともあるとは思うのですが、気にしないし入ってこないんです。

もちろん時代によって形や履き心地が変わるデニムなどは徐々に買い替えたりはしますが、好きなアイテム自体は昔から変わらなくて。なのでトレンドとは無縁の日々を送っています」
 

本当に好きなものは、実はそんなに多くないはず

——自分は何が好きなのか分からないという人も多いと聞きます。

「ちょうど小学生の息子とも最近話したのですが、何種類か服はあるのに、彼は毎日同じ服を着ていくんです。それを見ていて、本当に好きなものって実はそんなに多くないんじゃないかなって感じています。

やっぱり頭のどこかに“おしゃれ＝いろんなパターンをしなくてはいけない”という思い込みがありますよね。でも好きなものは繰り返し着ていていいし、繰り返し着ている服が好きな服なんだと思うんです。子どもの時から本当は自分が好きなものを分かっているのに、いろんな情報が溢れていて、あれも素敵、これも素敵と惑わされてしまう。

本当に好きなものだったら毎日同じでもいいし、例えばシャツが好きな方だったら、シャツが何枚あってもいいんじゃないか。ワードローブは本当に人それぞれでいいと思うんです。

YouTubeの動画を作る上でいつも大事にしているのは、“これがおすすめですよ”という言い方をしないこと。どんな動画を撮るときも、“答えは自分の中にしかない”ということを大切にしながら発信しています。
似合うか似合わないかを私はほとんど考えません、自分の気持ち次第で着こなせると思っているので。それに似合ってないからって誰に迷惑をかけるわけでもないので、似合う似合わないよりも、自分が身に付けていて心地いい、それだけでいいと思うんです。

結局答えは自分の心の中にしかないので、自分の好きという気持ちをとことん大事にすることが、自然とスタイルに現れてくるんじゃないかなと思います」
 

 

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