幸せの要素は人によって違う

「恋愛至上主義」が幅を利かせる社会で、恋愛は必須だし人生で最も幸福をもたらすものみたいな前提のもと、情熱的な大恋愛をする作品ばっかりだったら、恋愛以外のものや関係性に価値を感じている人は息苦しい。

異性愛規範が強く、ロマンティックラブイデオロギーが当たり前とされる世の中でも、恋愛しない人だっている、結婚したくない/できない人も、子どもが欲しくない/できない人だっている。それなのに、異性に恋愛感情を持って当たり前、みんな結婚するでしょ、子どもが欲しいものでしょみたいに言われたらめちゃくちゃしんどい。すべてのドラマの登場人物がみんな異性と恋愛して結婚して子どもを産んだら、そのラインに乗れない自分っておかしいのかな、って思っちゃいます。

ヒットドラマに恋愛要素は本当に必須?「恋愛至上主義の呪い」から解き放ってくれるエンタメ作品たち_img0
 

いろんなセクシャリティの人が登場したり、恋愛しない人が出てきたりしたら、自分だけじゃない、って思えたりするかもしれない。主人公が恋愛抜きに幸せになるストーリーがあれば、励まされる人だっているのではないか、と思うのです。

これからも、世に言う“普通”に乗れない人の人生を照らすような作品が生まれて欲しいなと思います。


写真:Shutterstock
文・構成/ヒオカ
 

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