さらに、ここではお話できないような事件や、大変なこともいろいろとありましたが、なによりも想像していた以上に仕事が面白くて……。産休前のように取材はできなくなりましたが、1万人以上の様々なお客さまからお話を伺うことができたことは、取材では知り得なかったであろうことも多く、大いに社会勉強になりました。

休職中に出会った障がい児の先輩ママからは、生涯設計の見直しを余儀なくされると言われていました。そのことは復職後、身をもって経験していくことになりましたが、私にとってはここから、また新たな人生が始まったように思います。

【障がい児を育てながら働く⑩】4年半ぶりに復職。しかし時短勤務できるのは子どもが小3の終わりまで。「あと何日、働ける?」日々募っていく
この子を育てていくために、なんとしても仕事は続けていかなければ、そう強く思っています。


—— 会社では最初から、娘さんのことをお話されていたのでしょうか?

復職した最初の半年は、それまでとは全く違う新しい仕事に慣れるのでせいいっぱいでしたし、所属長以外にはよほど業務上必要に迫られるか、身近なひとでないと、娘のことを話すことはできませんでした。

所属長は、特別支援学校の教員を経て入社し、社会部などで活躍していた人でした。公私ともに相談にのっていただき、1つ悩みを話すと私以上に、状況を分かってくださるような方でした。