—— 朝の大仕事を終えて、職場である意味ほっとして、仕事に取りかかる。子どもを育てながら働いている方は、そのような感覚になったことが一度ならずあるのではと思います。

みなさんきっと、同じような思いをされていますよね。育休明けの女性の同僚たちを見ても、みんな最初のうちは両立が大変そうです。でも、子どもは次第にできることが増え、自立していきます。

ところが、娘はおむつもはずれません。字も読めないし、名前も言えません。入浴や歯磨きの介助は、まもなく、高校2年生となる今でも必要です。

さらに、ちょっとした皮膚炎や風邪でも、近所で診てくれる場所を見つけるのも一大事です。病院や診療所では待合室でじっとしていられず、声を出してしまうので、朝一番に受診できるように工夫しています。

—— 子どもはすぐに体調をくずしますし、とくに幼いうちは何かと病院にお世話になることが多いですよね。

そうなんです。たとえば虫歯。

障がいのあるお子さんの場合、総合病院で全身麻酔をして、複数の虫歯をいっぺんに処置してもらうことも珍しくありません。

娘も、歯科では何軒も治療を断られ、ようやく近隣に、治療をしてくれる一般の歯科が見つかったのは2年ほど前のことです。

障がい児・者専門の歯科もあります。それは非常にありがたいことですが、私が住む地域の障がい児・者専門の歯科は平日日中のみの開業であり、仕事を休まないと継続して通えません。

通院のためにどんどん有給休暇が減っていき、足りなくなってしまいます。

眼科にいたっては幸い問題があまり起きずに済んでいますが、今も定期的に通える近所のクリニックは見つかっていません。近隣の市のクリニックに、5年前に1度受診できましたが、障がい児を受け入れていた職員の方は辞めてしまったそうです。

婦人科にはまだかかったことはなく、この先心配です。

そのような事情のため、感染症の予防は徹底して気を付けています。基礎疾患のあるお子さんを育てているご家族はもっと気苦労が絶えないと思います。