4月1日、天皇皇后両陛下の長女、愛子さまが、社会人としての初日を迎えられました。日本赤十字社の玄関先で記者を前にお言葉を述べられた愛子さま。

ご両親からは「頑張って行ってらっしゃい」という励ましの言葉とともに送り出され、「社会人としての一歩を踏み出したのだと、身の引き締まる想いが致しました」と語られながら、「早く職場に馴染み、皆さんのお役に立てますよう頑張っていきたいと思っております」と新たな一歩に胸を弾ませていらっしゃるご様子がうかがえました。


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同時に、やはり私が注目したのは愛子さまのお仕事ファッションでした。国や時代の象徴である天皇皇后両陛下の血を受け継ぐプリンセスが、社会人としての一歩を踏み出された際のスタイルとは?

更には、31年前ご婚約が決まり勤務先の外務省を退職された、皇后雅子さまの最後のお仕事スタイルを振り返ってみました。すると、おふたりに分かりやすい共通点もあり。世代を超えても変わらない、皇后雅子さまと愛子さまのスタイルをご覧ください。
 

 


トラッドベースの上質クラシックな、愛子さまの初出勤スタイル

2024年4月1日、日本赤十字社にて。写真:代表撮影/ロイター/アフロ

こちらが愛子さまの初日のお仕事ファッションでした。
ネイビーのスーツに白のシャツという爽やかな定番カラーコーディネートは、まさに我が国の社会人スタイルであり、また初々しい愛子さまの初出勤にはピッタリな色ですね。

ジャケットはシングルの2つボタンにノッチドラペルと、ベーシックでスッキリ見え、トレンドにも左右されないクラシックなデザインであることから、これから長く愛用されることも見据えていらっしゃることがうかがえます。

プライベートファッションではユニクロなどもお召しになると言われる愛子さまですが、このスーツは明らかにお身体に合わせたお仕立てと推測。上質さが光る光沢のある生地に、スタイルアップや動きやすさも考慮されたと思われる、見事なパターンに感じました。

そのポイントとして、まずは肩のライン。現代的に、ソフトにきっちりとフィットしています。
そしてウエスト。分かりにくいですが、ウエストには程よくダーツで絞りが施されている模様。これによって、ウエスト位置も少し高く見え、英国キャサリン妃同様に脚長効果が。更には、脇には斜めに付けられたフラップポケットと相まって、愛子さまのスタイルがスッキリと、より美しく見えます。

ジャケットに合わされたスカートは、完全に膝が隠れるミディ丈と、本来なら難しいバランスを見事に着こなされています。これも高身長の愛子さまだからこそでしょう。

前中心から見てアシメトリーにとられたタックスカートと、デザインはクラシックで、歩かれた際には広がり過ぎず、でもふんわりと女性らしさもでますね。

写真:代表撮影/ロイター/アフロ

透明感があり素足に見えるほどのナチュラルストッキングに、パンプスは少しポインテッドがかったトウと、ここでチラリとトレンド感のあるものをチョイスされているのが印象的でした。ヒールは約4cmほどでしょうか、やはりローヒールで活動がしやすい高さを選ばれていますね。

シンプルかつベーシックなスーツだからこそ際立つ、繊細なこだわりが随所に感じられ、これぞ日本らしい控えめかつ気品溢れるスーツの着こなしを見せて頂きました。

そして他にも、とても愛子さまらしさを感じたところがあります。