日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、友人関係にまつわるモヤモヤエピソードです。

 


キレやすくなった友人


エピソードをお寄せくださったのは、5歳の娘さんを育てるツグミさん(41歳・会社員)。
 


大学時代からの友人との関係にモヤモヤしています。

大学生の頃はほぼ毎日一緒にいて、親友と呼んでもいいほどの関係でした。社会人になってからは友人が海外赴任したり、私が妊娠・出産したりで少し距離があった時期もありましたが、コロナ禍がきっかけでまた親密な交流が復活。

コロナ禍に入った頃、私は夫との関係、友人は婚活のことで悩んでいて、SNSや電話でお互いの悩みを吐露するようになりました。リアルに会えるようになると時間を見つけてお茶したりランチしたり……。学生時代を思い出すような弾丸トークが、本当に癒しになりました。

しかし、最近彼女との関係に少し疲れていて……。昔から気が強いタイプの女性でしたが、最近はいつもイライラしていて、あらゆることに文句ばかり言うのです。仕事がとても忙しそうなのと、婚活がなかなかうまくいっていないことも影響しているのかもしれません。

カフェに入れば、「提供遅くないですか?」と店員に文句を言い、近くに盛り上がっているテーブルがあると「なんかうるさいね」と聞こえよがしに言ってみたりします。お店を出た後、「あの店員、態度悪くない?」「なんか品揃えイマイチだったよね」とネガティブなことを言うのもお決まり。おしゃべりをしていても、職場の同僚や婚活で会った男性のことを、くどくどと一方的な論理(に、私には聞こえます)でけなしてばかりいます。

私は平和主義的なので、不満の火炎放射器のようになっている友人を見ているといたたまれません。そんなに人の文句ばかり言って、あなたはどうなの? と言いたくなることも……。

彼女と会った後はいつも、ぐったり疲れてしまいます。でも、自分が辛かった時に話を聞いてくれた大切な友人でもあるので、関係を断ち切ったりはしたくありません。

 


トゲトゲ人間の本音

 

親友のような存在の友人なのに、なんだか一緒にいると疲れてしまう……なんとも悩ましい状況ですね。

友人にも家族にも言えることですが、人間関係にはいろんな時期があるもの。「今はちょっと離れた方がいいかな」と思うときは距離を置くのも選択肢です。ライフステージのズレなどで一時的にすれ違いがあったとしても、縁がある人とはまた繋がれるもの。また、古い縁を手放すことで、新しい縁が舞い込むことだってあるでしょう。

ツグミさんが本当にしんどければ、ご友人と距離を置くことを考えても良いと思います。それでも、これまで支え合ってきたのだからこれからも近い関係でいたいと願うなら、ご友人が今どんな状況にあるのかを理解してあげる必要がありそうですね。

ツグミさんがすでに気づかれている通り、ご友人はきっといろいろなことに疲れ果てているのでしょう。

仕事のこと、婚活のこと、そしてもしかしたら他にも原因があって、無力感ややるせなさに襲われているのではないかと想像します。そんな思いが、周囲に対して攻撃的な行動をとらせているのかもしれないですね。そしてそんな自分のトゲが、回りまわって本人のことも傷つけているような気がしてなりません。

ご友人から噴き出す不平不満に対して同調したり反論したりするよりも、「……ちょっと疲れてるみたいだね」「体調、大丈夫?」と少し落ち着いたトーンで返してあげるのがいいのではないかと思いました。

 
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