感想は、本を作った人たちに必ず届く

本を出したら「想像もしなかった奇跡」が起こった。エッセイを2冊出版したライターが感じた、本が持つ力_img0
写真:Shutterstock

それもこれも、本を出さなければ起きなかったこと。本は本当に信じられない出会いを引き寄せてくれ、想像もしなかったところに連れて行ってくれる。そう強く実感したのでした。

私はまだ無名の新人ライターで、本も売れているわけではありません。でも、え、あの方が読んでくれたの? え、あの媒体で紹介してくれたの? そんなサプライズの連続なんです。出会ったこともない人に本が届いて、私の人生を知ってくれて、何かを感じ取ってくれて、感想をくれて、繋がることができたり、本をきっかけに仕事をいただくこともあって、さまざまなご縁が生まれました。
やっぱり本を出すことって、夢が詰まっています。

 

出版不況と言われ、本に代わるコンテンツが溢れる今、それでも本を出すということは本当に特別なことだと、私は思います。著者が持てる力をすべて注いて書き上げ、悪戦苦闘しながら何度も推敲し、編集者や校閲を通して形になり、世に送り出される本。

著者の人生、歴史、感情、記憶、思考。あらゆるものが詰まったその本1冊の中に、無限の世界が広がっています。文章と対峙し、触れることで、自分の頭の中にあるいろんなものや感情と共鳴し、さまざまな思考が巡る。その没入感は読書でしか得られないものがあります。

最後に改めて、みなさんも是非、本を読んだら、できることならば何らかの形で感想を残してくださると、必ず本を作った人たちに届きます。そして、また思索に耽り、あらたなものを生み出す力になると思います。

<インフォメーション>
【イベント&オンライン配信(Zoom)】
坂口涼太郎×ヒオカ
トークイベント「文章を書くということ」

本を出したら「想像もしなかった奇跡」が起こった。エッセイを2冊出版したライターが感じた、本が持つ力_img1
 

ヒオカ『死ねない理由』(中央公論新社)刊行と、坂口涼太郎さん「今日も、ちゃ舞台の上でおどる」(講談社「ミモレ」)新連載開始に合わせて、W記念トークイベントを開催! 二人にとって「書く」とはどういうことなのかをテーマに、「自分を救ってくれた本」「好きな本」についても熱く語り合います。

会期:2024年5月1日(水)
時間:19:00~20:30
会場:蔦屋書店3号館 2階 イベントスペース(代官山 蔦屋書店内:渋谷区猿楽町17-5)/ZOOM配信

お申し込み・詳細はこちらからご確認ください。

「お涼さん」こと、坂口涼太郎さんの魅力を語らせてください!
【W記念トークイベントに向けて by ヒオカ】

先日、ミモレで新連載「今日も、ちゃ舞台の上でおどる」(#ちゃぶおど)がスタートした「お涼さん」こと坂口涼太郎さん。エッセイは初挑戦ながら、編集部をざわつかせる文章力を発揮。研ぎ澄まされたピュアで鋭い感性から生み出される表現の数々に、いつも圧倒されっぱなしです。

お涼さんは、熱心な読書家であり、短歌を詠むなど文章をこよなく愛する人。俳優でありながら、歌とダンスがプロ級なんです。深みのある伸びやかな歌声は心に響き、凄まじい体幹から繰り出されるキレッキレのダンスには目を奪われます。さらにご自身で作詞作曲をされるなど、超マルチにご活躍。

バラエティー番組では超ハイテンションで個性的、尖ったユニークなキャラクターと共に、ど派手な衣装がいつも話題になりますが、服飾系の専門学校のご出身と言うだけあって、私服も独創的で超しゃれおつ。さらに最近ではメイクのスキルもめきめき向上中。もう、センスの塊なんでござんす。

そんな天賦の才を遺憾なく発揮するミスターエンターテイナー、稀代のアーティストであるお涼さん。なんといっても注目すべきはそのすんばらしいお人柄。剛腕なお笑いセンスを持ち、愉快でユーモアに溢れ、かつホスピタリティが満ち満ち、やわらかで柔和で、まるで海か森林を思わせる、広くて深い澄んだ心を持った、スーパーミラクルスペシャルワンダフルなお方なんです。
 

言葉だけではとてもその魅力を伝えきれないので、みなさん、ぜひお涼さんに会いに来てください。五月病という言葉がありますが、これから新生活の疲れが出てちょっとブルーになりやすい時期がやってきます。今が苦しい、ちょっと疲れたというそこのあなた! そして、いや元気ですけど? というそこのあなた! も、5月1日お待ちしております。

文/ヒオカ
構成/金澤英恵
 

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