ありがちスキルもひと工夫で需要増! 経験も立派なスキルになる
「売れるかどうかはニーズ次第です。例えば、料理が得意な人がレシピを出品したいと思っても、ネットには無料レシピがたくさんあるので、有料レシピを販売するのは、なかなか難しいですよね。
しかし、糖尿病など食事管理が必要な方と同居している場合、別献立を作るのはめんどくさい……となったとき、健康な人向けと食事管理が必要な人向けの献立を作り分けできるレシピなら、需要はグンと上がります。
他にも、人生における大きなイベント、たとえば、住宅購入のセカンドオピニオンなども需要があります。もちろん、建築家などのプロの方にアドバイスがほしい方もいますが、家を建てた経験から生活導線や採光、生活者目線でアドバイスが欲しい方も。“経験”も商品になります。
かゆいところに手が届く1対1のサポートができるので、それに合わせて需要を掘り起こしてブラッシュアップしていけます」(柳澤さん)
スキルも経験も、どちらも商品になるってわけですね。
実は、筆者もつい最近スキルを購入した一人。某テーマパークの最新アップデート情報についていけず、効率的な周り方、予約方法など、オーダーメイドでプランニングしてもらいました。まさにスキルシェア以外では手に入らない商品です。
企業需要が急増中!やりながら自分らしいスキルにたどり着こう
もちろん、ニッチなマーケットだけには限りません。
「以前は、購入者の多くは個人でしたが、コロナ禍を境に購入者の過半数は企業になりました。
SNSやメルマガの運用、動画のコンテンツ制作などができる人材を社内で抱えたり、育てたりするのではなく、必要に応じて個人のスキルを購入しているわけです」(柳澤さん)
いわゆる事務処理や秘書業務、データ入力などをリモートで行うもの、細かい作業が必要となるECサイトの運用代行などもニーズが高いといいます。
「1アカウントにつき、20サービスまで出品できるので、自分の今までの仕事や経験のスキルをさまざまな角度から出品して、反響を見てニーズを探り、スキルや商品をブラッシュアップしてみてください。今売れている方、単価が上がっている出品者の方々も、やりながら自分らしい今の形にたどり着いてますし、現在も日々研究し、進化を続けていらっしゃいます」(柳澤さん)
お金になりやすいカテゴリやジャンルは?
人気のあるカテゴリやジャンルから選んだ方が、お金になりやすいのでしょうか?
「スキルシェアするなら、継続的に、ストレスなく、自分自身が消耗しない仕事がいちばんです。
『今、市場ニーズがあることってなんだろう?』と考えるよりも、『自分が息を吐くようにできるような得意なことってなんだろう』と考える方が断然いいと思います。
自分の得意なことなら、出品して、実績がついてくると自然と単価も上がってきます」と柳澤さん。
出品されているスキルを調べてみて、「これなら私、いつもやってることかも!」「私ならもっとこんな風にできるかも」と自身のスキルの棚卸しをしてみると、自分の隠れた価値や才能が発見できるかもしれません。
構成/佐野倫子
イラスト/Semo
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