ガラケーで使用していた3G回線のサービスは、キャリア各社ともに終了の動き。そろそろ高齢の親もスマホに乗り換えるべき? でも使い方がわかるかしら? とお悩みの方も多いかもしれませんね。新しいデジタル機器に対応できるのか、詐欺など何か怖い目に遭うのではないかと、本人も家族も不安……という方もいらっしゃることでしょう。
ですが、脳神経内科医で1万人の患者さんを見てきた内野勝行医師は、「デジタルに親しむシニアほど若々しく、元気である」ことを実感していると言います。若い人にとってはデメリットが取り沙汰されることも多い「スマホ」も、実はシニアにとってはメリットである場合も少なくないのだとか。そこで今回は、内野医師の著書『退屈ボケの処方箋 脳はスマホで若返る』から、シニアが「デジタルでボケない自分を手に入れる」方法についてご紹介します!
暇と退屈が一番の敵
脳は、新しい情報に接すると活性化することがわかっています。裏を返すと、同じような情報ばかりに接していると、脳は働きが鈍り、だんだんと衰えていくということです。これは、若者にとって、デジタルはあまりよくないと言われる理由の一つです。
たしかに、毎日毎日スマホばかり見て同じような動画やゲームばかりに接していては、脳が衰えてしまうでしょう。しかし、シニアにとっては事情がまったく違います。なぜなら、シニアにとってスマホは目新しいものであり、その新奇の刺激が脳を活性化してくれるからです。
これだけでもシニアにとってのデジタルは大きな価値があることがわかります。
私は、スマホを積極的に使うシニアは、そうでない方と比べて認知症のリスクが小さくなると確信していますが、それは、デジタルが脳を活性化させる刺激になるためです。
認知症や老人性うつの最大のリスクは「退屈」です。
仕事をリタイアして会社に行く必要はないけれど、夫婦の会話も少なく、孫もたまにしか遊びに来ない。友人に会う機会も少なく、旅行に行くわけでもない。毎日、家でぼんやりとテレビを見て、たまに近所のスーパーに行くだけ……。
そんな生活は最悪です。一日も早く認知症になろうとしているようなものです。しかし、日本にはこのようなシニアがたくさんいるのが現実ではないでしょうか。
そんなシニアを救うのが、スマホなどの“デジタル”です。刺激や他人とのコミュニケーションは、スマホの中にたくさんあります。
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