ポータブルスキルとは、業種や職種が変わっても持ち運びができる業務遂行上のスキルのこと。
例えば、スケジュール管理や情報収集、コミュニケーション力などは、まさにコレ。
そして、企業などからミドル女性に求められているのも、まさにこういった能力だといいます。
日常の積み重ねで身についたスキルはミドル世代ならでは
「現場クライアントからの期待値で考えると、やっぱりミドル世代の女性の最大の強みはコミュニケーション能力」と中村さん断言します。
自身でコミュニケーション能力がそれほど高くない、と思っている人も大丈夫。ミドル世代って、生きてきただけで身についているスキルがあると心強い言葉が!
「まず、電話対応。今どき、家に固定電話がない家庭が多いため、若い世代の方たちは電話コミュニケーションをした経験がありません。でも、まだまだ電話を使う業務って多いんですよ。いくらAIが発達して、自動化できるものは置き換わっても、なくならないものもある。ミドル世代の女性には、それが備わっています。
あとは、器の大きさですね。緊急時やトラブルの時でも落ち着いて受け止められる、対処できる。それだけでも非常に評価されます。若い世代ではなかなかできません。これは、子どものこと、家族のことなど、日々の生活の中でいろいろなことが起きて、その時々で対応力を鍛えてきたからこそ。それはやっぱり職場でも活きてきます」(中村さん)
トラブルの経験数なら、自信あり。
「コミュニケーション1つとっても、人と人を橋渡しするのが得意だったり、部門を超えて連携を取るよう行動ができたり。日々、積み重ねてきたからこそ自然にできるようになっていることってたくさんあります。ミドル世代には、相手のことを想像して先回りして動ける方が多い。そういう世代だと思います」と中村さん。
自分がブランクだと思っていた期間も、ちゃんと役立つスキルを培う時間だったと考えると、次のステップに進むのも少しは怖くなくなりそうです。
構成/佐野倫子
イラスト/Semo
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