結婚後、外出や仕事内容、また服装にまで細かく口を出す夫の束縛に悩む麻衣さん(仮名・37歳)。出産についても「帝王切開で産もう」という自己中心的な発言や、妻の外出を阻止すべく「救急車を呼ぶ」など夫の束縛はエスカレートしていきます。
息子さんへの悪影響も懸念した麻衣さんは、離婚を考え始めますが……。
麻衣さん(仮名)37歳
職業:会社員
家族構成: 8つ年上の夫、6歳の男の子
前回記事
前編:「男の目を引く服は、頭が悪い女が着るんだよ」VネックやタイトスカートはNG...妻の服に口出しする束縛夫の異常行動>>
中編:夫に隠れて“婦人科に自費診療・現金払い”で通う妻...「絶対にバレたくない」その恐ろしい理由>>
どうしても妻に外出させたくない夫
産後、実に数年ぶりの1人での外出。
麻衣さんはその日、保育園のママ友との食事会をずっと楽しみにしていました。ほとんどのママ友がパパに子どもを預けて出かけるため、当初相談を持ちかけたときはNOとは言えなかった夫。ですが束縛癖のある彼は、やはり妻の外出は絶対に許せなかったのでしょう。
信じられないことに、彼はなんと「救急車を呼ぶ」という強行突破に出たのです。
「どう見ても健康そのものの息子を盾に『お腹が痛いと言ってた』『顔色も悪い』と言い出し、取り合わずにいると言動がどんどん大袈裟になっていきました。『麻衣ちゃんに気を使って元気なフリをしていて可哀想』『君がそんな薄情な母親だったなんて残念だ』など……。
普段なら下手に出てなだめていましたが、このときは私も意地になってしまい無視していたんです。すると『そんなに夜遊びがしたいなら、“私は病気の子どもを見捨てる最低の母親です”ってちゃんと伝えてから出かけてよ?』なんて、意味不明のことを言い出し唖然としました」
そんな夫がもはや滑稽に思え、麻衣さんは彼を冷たくあしらっていました。しかし妻の外出をどうしても阻止したい夫は、救急車を呼ぶという想像を超える行動に出てしまったのです。
「救急車を呼ぶ! と言い出した時は、さすがに冗談だと思いました。だって息子は大騒ぎするパパに少しキョトンとしているだけで、お菓子を食べながら大人しくテレビを観ていたんです。
私もここだけは譲れない。無視を決めようと、一応子ども用胃薬だけ用意して家を出ようとすると、夫は本当に110番に電話したんです。
『お腹が激しく痛むようで苦しそう』『顔も真っ青でグッタリしている』など、明らかな嘘を並べて……電話口で色々聞かれていましたが、淡々と息子の仮病を仕立てていて本当に驚きました」
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