そして、英国王室からも、ジューンブライドだったご夫婦を紹介。

エディンバラ公爵ご夫妻(英国)

「まるでロイヤルウェディング」“英国で最もリッチな40歳以下”でトップの座に輝いた男性の結婚式とは?_img0
1999年6月19日、ウィンザー城、聖ジョージ礼拝堂にてご結婚。 ウェディングドレス/サマンサ・ショー 写真:ロイター/アフロ

故エリザベス二世の第4子で、3男のエドワード王子がご結婚されたのが、1999年。お相手はご存知、ソフィー妃です。

テニスの試合で出会ったお二人は、5年の交際を経てご婚約、そしてご結婚。従来ロイヤルウェディングが行われていた大聖堂や寺院ではなく、ウィンザー城での式を選ばれ、また招待客にも、国賓や政治家といった関与も招待もなく、いたってシンプルに、一般に近い形での結婚式にこだわられたご夫妻でした。

そんな地に足ついた姿勢はご結婚後も変わることなく、それゆえに、エリザベス女王やフィリップ殿下からの信頼が、我が子同然に厚かったともいわれています。

2023年にはフィリップ殿下の爵位を受け継がれ、エディンバラ公爵&公爵夫人に。チャールズ国王即位以降、スリム化された王族の中で高位なお立場となり、ご夫妻はもちろん、一女一男のお子様たちを含め、国民からの期待が高いご一家です。

懐かしい結婚式の際のソフィア妃のウェディングドレス姿。サマンサ・ショーによるデザインのドレスは、アイボリーのシルクオーガンザに、お揃いのシルククレープのコートとクリスタルのビーズをあしらったヴェールを重ねたデザイン。お顔は当然のごとくとってもお若く感じますが、落ち着きのあるデザインを選ばれているところは、今も昔も変わらない、ソフィー妃らしさといえますね。

そして注目のティアラは、アスプレイ&ガラードのクラウン・ジュエラーがデザインしたもので、ヴィクトリア女王のアイコニックな王冠とゆかりのある、貴重なものだそうです。

それにしても、プリンセスにも当然歴史あり。
何よりわかりやすく、髪がショートからロングへと変化したソフィー妃。正直なところ、この頃あか抜けているとは言い難い雰囲気ですが、すっかり今ではロイヤルらしくモード感のあるおしゃれとセンスには定評あり。静かに粛々と、日々努力を重ねてこられた結果が、ファッションにも現れている気がします。

そして、最後のカップルも英国から。しかも、歴史上に名を刻んだご夫妻です!

 

エドワード8世&ウォリス・シンプソン/ウィンザー公爵&公爵夫人(英国)

「まるでロイヤルウェディング」“英国で最もリッチな40歳以下”でトップの座に輝いた男性の結婚式とは?_img1
1937年6月3日。 ウェディングドレス/メインボッシャー 写真:Globe Photos/アフロ

『王冠をかけた恋』で知られる、エドワード8世とウォリス・シンプソン夫人夫妻。
1936年1月20日、父ジョージ5世が死去し、長男エドワード王子がエドワード8世として即位をするも、兼ねてから交際をしていた、2度の離婚歴があるアメリカ人社交界の名士シンプソン夫人との結婚を決意し、同年12月になんと退位をされてしまいます。

その翌日には英国を出て、シンプソン夫人の離婚が成立するのを(別々に離れて)待って、約半年後の6月3日、フランスのカンデ城で、お二人は結婚式を挙げられました。その際招待されたのは、ごく親しい友人16人のみとも言われています。

ココ・シャネルとも親交があったことからもわかるように、ファッションセンスにも長けていたウィンザー公(エドワード8世)とウォリス夫人。結婚式のウェディングドレスは、アメリカのメインボッシャーのもので、色がわかりにくいのですが、デザイナーが夫人をイメージしたアイコニックカラー「ウォリス・ブルー」の、ウエストがくびれた、クラシックかつスタイリッシュなドレスを着用されています。

キャロリーヌ・ルブーによる、同色のブルーの淡いチュールのお帽子や、シルククレープで作られたグローブと、今で言うワントーンコーデで、今見てもとってもモダンで素敵! 当時最もコピーをされたドレスとも言われるのも納得です。

このご夫妻も、結婚式が6月であったことを改めて思い出しましたが、たとえ周囲からは理解されずとも、お二人が最後まで添い遂げられたことだけは事実。

そして振り返ってみれば、皆様夫婦円満と思われる方ばかり。中でも、エリザベス女王の4人のお子様の中で唯一、離婚していないのがエディンバラ公だけ。やはりジューン・ブライドは幸せになれる可能性が高いのかも?……と信じたい(笑)。

今月ご結婚を予定している方は、信じてご安心を。そして末長いお幸せを願っております。


文/にしぐち瑞穂
 

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