その時代の最新ヘアアイテムを全て試してきた


――反対に50代に入った頃から、髪に関してやめたことというのはありますか?

松本 ロングヘア、ですかね。

美香 ずっと長かったですもんね。こないだたまたま2018年の頃の松本さんの写真を見たんですけど、そのときはまだロングでした。

 

松本 当時の自分に聞いてみたい。なんで伸ばすの?と(笑)。当時は多くて太い髪質に悩まされていたから、似合う髪型を探すことより、重さや多さをごまかす髪型しか考えていなかった。今、髪を扱いやすくしてもらって短くしたら、こんなに幸せなんだ!と日々感じています。

美香 メイクを変えたら、そのボブスタイルもまた全然違う雰囲気になって、いろいろ遊べそう。

松本 ……そういえば髪に関してやめたことに、夜のスタイリングもありました。以前の私は、寝る前に、今から出かけるの?っていうぐらい完璧に髪を乾かしていたんですね。そうしないと寝ぐせがひどくて、朝直すのがあまりに大変だったからです。でも今はそこまでしなくても大丈夫になった。サロンでの滞在時間は長いですけど、夜のヘアドライに時間を取られなくなったし、朝のスタイリングもほとんどいらないので、トータルとしては髪にとられる時間が圧倒的に短くなっていると思います。

――美香さんはいかがですか? やめたことってあるんでしょうか?

美香 私はヘアオタクなので、その時代時代の新しいものを常に取り入れてきたんですね。もともと直毛コンプレックスがあったので、小学生の頃は母のホットカーラーを使って巻いていました。その後、ナショナルから初めてコテなるものが出て、小5で初コテ体験をしたんです(笑)。で、その頃から『プチセブン』が愛読誌になって、そこに出てくるヘアグッズは全部買う、みたいな。それがだんだん、人気芸能人のヘアムックがバイブルになっていって。松田聖子や石川ひとみの髪型とか、めちゃくちゃ真似していましたね。

松本 ありましたね!

美香 そのためにキツキツのパーマをかけたことも。当時の技術なので6時間ぐらいかかるんですけど、それでも仕上がりを見て「かわいー!やったー!!」って。直毛のときには得られなかった喜びがあるので、めんどくさいという思いは全くなかったです。シャンプーやトリートメントも、最新の舶来ものとか常に試していて。とにかくいろいろ見るのも試すのも好きだったんですよね。