梅雨時期から夏にかけて、湿気と汗による髪のうねりや広がりはとてもストレスになるものです。その対策として代表的なものが縮毛矯正とストレートパーマ。一見、似ているようですが、仕上がりの印象や3ヵ月後の髪状態、まとめ髪のやりやすさなど、実際は思わぬところで違いがあるため、結果的に後悔する人も……。そこで今回は、梅雨時期から夏の髪をきれいに乗り切る、あなたに合ったストレート系施術の見極め方についてプロに伺います。
\お話を伺ったのはこの方/
縮毛矯正で髪がぺちゃんこ&老け見えに……
そんな失敗はなぜ起こる?
――今の時期はストレート系の施術が増えるそうですが、縮毛矯正とストレートパーマ、実際はどちらのニーズが高いのでしょうか?
寺尾さん:全体的にみると年齢を問わず、縮毛矯正をオーダーされる方が多いです。ストレートパーマよりクセに関するアプローチが高いので、例えば切りっぱなしのボブなど、段差のないストンとしたヘアスタイルの方には満足度が高い仕上がりです。
――半面、縮毛矯正をしたらペタンとなりすぎて地味になったという声も聞かれますが……。
寺尾さん:縮毛矯正とストレートパーマの特徴的な違いは、施術の工程でアイロンによる熱処理を行うか行わないかです。最初にどちらも1剤を髪に塗布します。それを流した後にヘアアイロンで直毛にするのが縮毛矯正。一方、ストレートパーマはドライヤーによるブローをしてからそれぞれ2剤を塗布します。
――つまり、アイロンの仕上がりを2剤で固めるのが縮毛矯正、アイロンを使わずブローでクセを伸ばし、それを2剤で固めるのがストレートパーマということでしょうか?
寺尾さん:はい、そのイメージです。なので“湿気によるクセは取りたいけど、自然な毛流れは残したい”という方には、縮毛矯正は向かないといえます。
――なるほど! 湿度が高いとクセや広がりばかりに目が行きがちなので、つい「縮毛矯正をしよう!」と考えがちです。でも、それぞれのメリットとデメリットを知らないと、扱いにくい髪になる可能性がありそうですね。
寺尾さん:縮毛矯正でクセは取れたけど、前髪やトップがペタンとはりついて地味見えしてしまった……という方は、ペタンとさせたくないところだけ部分的なストレートパーマをかけるのもおすすめ。デザインに合わせ、パーツごとに縮毛矯正やストレートパーマを使い分けるとよいと思います。
- 1
- 2
Laf from GARDEN
テクニカルマネージャー・寺尾拓巳さん
40〜50代の女性から多くの指名を受ける寺尾さん。薬剤などのケミカル知識が豊富で、エイジング毛を考慮しながら、希望のスタイルに合った施術を的確に見極めてくれると評判。デザインだけでなく、長期的な髪の健康状態を念頭においたていねいな技術が人気です。