社会とのつながりをつくろうと奮闘。それでも40年間無職なのはなぜ?

父の“水虫”が引き金に!?40年間無職の女性が語った「ひきこもり」の実態とは?_img0
写真:Shutterstock

近年なにかと問題視されている中高年のひきこもり。「8050問題」というネーミングがついたり、ひきこもりの中高年が起こした事件が大々的に報道されたりすることで、陰鬱なイメージがついてしまいがちですが、実際のところはどうなのでしょう?

はたして、ひきこもりやニート状態にある中高年すべてが、家族や社会との関係を遮断し、誰と話すこともなく狭い部屋に閉じこもっているのでしょうか? そのあたりの実態を垣間見ることができるのが、当事者が書いた『気がつけば40年間無職だった。』というエッセイです。

 

著者の難波ふみさんは、小学校高学年から不登校&ひきこもりの生活を始めたそうですが、本書を読むと完全に家にひきこもっていたわけではく、アルバイトに応募したり、定時制高校に通ったり、友だちをつくったり、異性と付き合ったりと、社会とのつながりをつくろうと奮闘してきたことが分かります。

それでもひきこもりや無職の沼から抜け出せないのはなぜなのか? 今回は本書の一部を紹介しながら、中高年のひきこもりの実態に迫ろうと思います。