「今日はこっちだけど、明日はあっち」。双子座は迷いの星座。


水晶 双子座の選択のイメージは、その場のノリで決めていくみたいな軽さがあるから、こだわりすぎないほうがいい選択ができますよね。

 「選択」は双子座のキーワードですが、実は、本質的な意味では選んでないんですよね。軽快に面白いと思った方へとホッピングし続ける感じで、止まらない。

水晶 選択したくても完全には選びきれないーー、まさに今の世の中がそうなっている気がします。どっちが善で悪か分からないことが多い。

 実際何が真実かなんて分からないから、迷いながら仮の選択をしていくしかないんでしょうね。でもね、双子座は迷いの星座でもあるから、それでいいと思うんです。最高の三日坊主になってほしい(笑)。

水晶 今日はこっちだけど、明日はあっちみたいな(笑)。双子座にはそんな軽やかさと同時に狡猾さもありますね。

 双子座の支配星は水星で、ギリシャ神話ではヘルメスという神にあたるんですが、このヘルメスが生まれて最初にしたことが騙しなんです。太陽神アポロンが飼っている雌牛を騙して盗むんですよ。そんな大事件を起こしても、その後に見事な交渉をして、天界、地上、冥界を自由に行き来できる魔法の杖まで手に入れてしまう。また神々の中でほぼ唯一、天界、地上、冥界を自由に行き来できるフレキシブルさもヘルメス=水星の特質。双子座の強さは、そんなずる賢さや、変幻自在さにあると思います。――ふと思ったんですけど、自分たちは80年代を思い出しつつ、また、若い世代の方も、今の常識に縛られすぎないでいくといいのかな。
 


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取材・文/神山典子
構成/藤本容子
 
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