日本と英国 両国の王妃の晩餐会スタイル

英国訪問の「皇后雅子さまファッション」全7体を徹底解説。カミラ王妃のファッションに込められたメッセージも分析!_img0
2024年6月25日、チャールズ国王夫妻主催の晩餐会にご臨席。
カミラ王妃:ドレス/フィオナ・クレア 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

英国公式御訪問中のハイライトといえる晩餐会が、同日バッキンガムパレスで開催されました。
ここでも再び、皇后雅子さま、カミラ王妃ともに似たお色のローブデコルテを着用。恐らくこの理由は、サッシュと勲章が引き立つ色ということで選ばれたのでしょう。

皇后雅子さまは、クリームがかった優しいお色でレースのゴージャスさが光る半袖のシンプルなデザイン。素材の良さを際立たせるという点で、とても日本らしいドレスと言えるのではないでしょうか。

注目のティアラは、日本を象徴する菊のティアラ! 香淳皇后さまや、上皇后さまも最後の英国御訪問の際にお着けになったこちらを、今回皇后雅子さまも初めて着用されました。皇室に代々受け継がれてきた大切な第二ティアラが、ついぞ皇后雅子さまの頭上で輝くお姿を拝見し、感慨深いものがありました。同時に、この満面の笑顔にも……。

英国のカミラ王妃は、ご愛用デザイナー、フィオナ・クレアの白のドレスをお召しに。シルククレープに刺繍が施され、パフショルダーや、ドレープが美しいフレアースカートなど、トレンド感も感じさせるデザインが印象的でした。

美しく開いた胸元には、故エリザベス2世が生前祝賀行事でよくお着けになっていたダイヤモンドの3連ネックレスを。そしてティアラは、“ビルマ・ルビー・ティアラ”と称されるガラード製による、96個のルビーとダイヤモンドで作られた、こちらも故エリザベス2世が所有されていた貴重なものでした。イヤリングは元々カミラ王妃のもので、ティアラに合うルビーとダイヤモンドのデザインをお着けになっています。

私の予想通り、カミラ王妃のティアラ選びが、日本の国旗カラーを思わせるルビーであったことに、勝手ながら感謝した次第です。
 

 


公式なお別れのご挨拶シーンでの皇后雅子さま、カミラ王妃スタイル

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2024年6月27日、バッキンガムパレスにて、チャールズ国王ご夫妻にお別れの挨拶。
カミラ王妃:ワンピース/フィオナ・クレア 靴/エリオット・ゼッド ブレスレット/ヴァン クリーフ&アーペル 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

国賓としての御訪問としては最終日、公式なお別れのご挨拶をされたチャールズ国王ご夫妻と天皇皇后両陛下。お名残惜しそうに最後の最後まで、御車の中からも手を振っていらした皇后雅子さまのお姿がとても印象に残っています。

国王やカミラ王妃とチークキスを交わされるほど、親交を深められたことがうかがえた、そんな最後の場面での王妃、そして皇后さまのスタイルです。

まずはカミラ王妃は、鮮やかなロイヤルブルーのワンピース姿。歓迎式典時のワンピースと似たシルエットに、より肩を張らせた若々しく華のあるデザインに、サファイアがあしらわれたバタフライのブローチが着けられています。パンプスは同系色ではなく、トープ色でまとめられたことで、シックでエレガントな印象にまとめられています。

王妃となられて以来、このワンピース然り、徐々にアイコニックな定番スタイルを作り上げていらっしゃるカミラ王妃です。

一方、皇后雅子さまのスタイルは……。

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2024年6月27日、V&A子ども博物館を御訪問。写真:ZUMA Press/アフロ

この後もプライベートという形で視察や御訪問を続けられた天皇皇后両陛下。公式なお別れの後には、キャサリン妃がパトロンとなられている、ロンドンのV&A子ども博物館を御訪問されました。

ここではヌーディなピンクのお洋服、レースが前中心に施されたジャケットとタイトスカートをお召しになりました。もしや国王ご夫妻に対しての感謝のお気持ち、または子供達との交流を考えた上での選択でしょうか、控えめながら優しい印象を与えるお色選びであるように感じました。

クラッチも同系色のヌードピンクと全身で上品なワントーンのコーディネート。
そしてここでも、しっかり天皇陛下のタイの色を、似たお色で揃えていらっしゃいました。グレー味のあるスーツに身を包まれた天皇陛下と、ピンクのスーツ姿の皇后雅子さま、なんとも気品に溢れるカラーコーディネートでいらっしゃいました。