テイラー・スウィフトはロールモデルに相応しくない。そんなタイトルの記事が、「吐き気を催すほど酷い記事だ」と炎上しています。

「テイラー・スウィフトは34歳で未婚で子どもを産んでないからロールモデルに相応しくない」と書かれた記事が大炎上_img0
写真:ロイター/アフロ

米『Newsweek』誌に掲載された記事で、記者のジョン・マック・グリオンは、テイラーが34歳の現在、未婚で出産していないことについて言及。「この事実は彼女のロールモデルとしての地位とは無関係だと一部の人は主張するかもしれないが、これが若い女の子たちにどのような影響を及ぼすか検討することが重要」、「彼女の音楽的才能やビジネスセンスは立派だが、彼女の私生活での選択が自分の姉妹や娘たちに影響を及ぼしてもらいたいものかどうかを問わなければいけない」などと批判しました。

 


私ははじめ、この記事についてのXのポストを見たとき、何かの間違いかと思いました。世界的に #me too運動をはじめとするフェミニズムの声が高まっているこのご時世に、大手メディアが堂々とミソジニー丸出しの意見を発信してしまうだなんて。しかしリンク先の記事を読んでみると、この記者はこの女性蔑視的な意見を、堂々かつ長々と主張しているのです。
テイラーが今までハリー・スタイルズやジェイク・ギレンホールなど12人のセレブ男性たちと交際してきたことも槍玉に。彼女の安定性やコミットメント、愛そのものに疑問を感じる、とグリオン記者。「これを読んでいる親たちは、娘が短期間で12人の異なる男性とデートすることを望むか?」――いやいや、私はこの記事が何で配信を許可されたのかのほうが疑問だよ(怒)!

「スウィフトノミクス」とも呼ばれる、全米ツアーだけで1.5兆円もの経済効果をもたらしたテイラー。その絶大な影響力への恐れが、このような記事を書かせるのでしょうか。

「ロールモデルとして疑問」を持つ根拠が、社会的に何も問題ない、「結婚も出産もいまだにしていなくてモテる34歳」だからとは、驚きです。彼女が最近行った「エラス・ツアー」のイギリス公演で、公演先のすべての市のフードバンクに寄付。それは合計1万800食分にものぼり、その団体の1年分の食費が賄えるほどの規模だったことや、脳腫瘍で亡くなった少年を追悼して書かれた曲『Ronan』の収益を、がん患者支援の慈善団体に寄付したこと、そのほか書ききれないくらいたくさんの社会貢献をしている事実はすべて無視して、彼女のプライベートについて批判するだなんて。テイラーが独身であることと彼女の倫理観や人間性は、何も関係ないですよね。

49歳のディカプリオは20歳以上年下の恋人を取っ替え引っ替えしていても(引かれはするけれど)「ロールモデルとして相応しくない」なんて書かれたことないのに。理不尽すぎやしませんか。