気難しい人や無愛想な人とは気長に付き合う

その正体は「怖がり」!?一田憲子さんが考える「高圧的な人」に対する有効的な話し方とは?_img0
 

どんなに偉い人でも、どんなに年上でも、どんな有名人でも、最初は不安で緊張するもの。最初から信頼してもらえるわけではない。そんな前提を踏まえておけば、相手の表情が硬いことにオロオロしたりせず、会話がなめらかに進まなくても当たり前、と自分に言い聞かせることができます。

そして、自分を落ち着かせながら、最初はちょっと雑談をしたり、本題とは関係のない、その場に飾ってある小物のことを話題にしてみたり、近所のおいしい店のことを語っているうちに、少しずつ場が温まってきます。

ガードが堅い人ほど、それを解いた後に、とても面倒見がよかったり、姉御肌で優しかったりするものです。ただし、そのプロセスはとても時間がかかります。急がないで気長に付き合う。それが気難しい人や無愛想な人と向き合うのに、いちばん大切なことだと思います。

とは言っても、自分が傷ついたり、これ以上付き合ったら心がすり減ってしまうなと感じたりしたら、付き合いを諦めて、踵(きびす)を返して相手の前から立ち去ることも大事です。

 


一田憲子(いちだ のりこ)さん
1964年生まれ。文筆家。女性誌や暮らし系雑誌、インテリア誌などで活躍するほか、『暮らしのおへそ』『大人になったら、着たい服』(ともに主婦と生活社)などの雑誌を立ち上げ、企画から編集、執筆までを手がける。主な著書に『キッチンで読むビジネスのはなし11人の社長に聞いた仕事とお金のこと』『暮らしを変える書く力』(ともにKADOKAWA)、『人生後半、上手にくだる』(小学館クリエイティブ)、『歳をとるのはこわいこと?』(文藝春秋)がある。
公式ホームページ「外の音、内の香」

その正体は「怖がり」!?一田憲子さんが考える「高圧的な人」に対する有効的な話し方とは?_img1
 

『すべて話し方次第』
著者:一田憲子 KADOKAWA 1650円(税込)

「暮らしのおへそ」の編集ディレクター・一田憲子さんが、仕事や日々の暮らしを通して見出した、人間関係を良好にする話し方のコツをつづります。一田さんの気取らない姿勢や、話すことに苦手意識を持つ人と同じ視点で紡がれた言葉の数々が魅力で、力むことなく、自然に「自分にもできそう」と思わせてくれるでしょう。


写真:Shutterstock
構成/さくま健太
 
その正体は「怖がり」!?一田憲子さんが考える「高圧的な人」に対する有効的な話し方とは?_img2