PC画面にずらりと並ぶ、アダルト動画のデータ


結婚後、すぐにお子さんに恵まれた祐子さん。いつかは子どもがほしいと思っていた祐子さんは想定より早いものの、とても嬉しかったといいます。しかし太郎さんは戸惑いの表情を浮かべました。

そして妊娠中もまったくペースを落とさず祐子さんと夜の夫婦生活を続けようとして、しばしば彼女を困惑させます

「安定期に入ったら問題はない、とネットの記事では読むものの、どうにも積極的にそんなことをしたいという気持ちになはなりませんでした。それでも、急に態度を変えたら彼も傷つくだろうと思い、できる限り応えていましたが、努力もお腹がせり出してくる6カ月くらいまで。後期はとてもとても……。すると彼はあからさまに不機嫌になり、ものに当たりちらします。家族共有のPCにはアダルト動画をダウンロードしたものが並び、それを隠そうともしませんでした」

浮気されるよりはいいと、裕子さんはそれを咎めず、できるだけ仲良くしようと努めました。ただ、自分勝手な一面があるのだなと思ったといいます。

娘はベタベタと膝にのせ、息子はしつけと称して蹴る夫。母の第六感で子どもを守ると誓って離婚…彼女の痛恨のミスとは?_img0
 

その予感は残念ながら当たっていました。お子さんは無事に生まれ、年子で2人目も授かりますが、そのタイミングは祐子さんが望んだものではなかったそう。もう少し上の子の手がかからなくなってから、と言う祐子さんの言葉には太郎さんは耳を貸しませんでした。祐子さんの体調のリズムがはやく戻ったことで、妊娠したといいます。

子ども好きの祐子さんは、子育てに精力的に取り組みました。保育園の力を借りながら、ワーキングマザーとして必死に頑張ったそう。

一方の太郎さんは、椎間板ヘルニアの持病があり、子どもを抱っこすることができないと言って手伝うことはほとんどありませんでした。実際に腰の様子はあまりよくなく、SEのように長時間デスクワークになる仕事では、繁忙期で疲れがたまってくると腰の痛みから座っていられずに仕事を休むことも。

 

それを知っているため、強くは言えなかったと祐子さん。また、文句を言われるのがわかっているので、自分でやったほうがはやいと思ったといいます。

その気持ちはよく理解できます。子どもの前で諍いを避けたい気持ちもあったと推察します。しかし結婚生活、こと子育てにおいては、自分でできることは何も言わず一人でやってしまう、ということがいい結果を生まないことも。

祐子さんの場合も、「まあいいか」の積み重ねが、太郎さんの父としての自覚を育てず、増長させてしまう遠因になりました