さらに気に入ったのは、ヴァンセンヌの森と呼ばれるブーローニュの森に匹敵する大きさの森が、徒歩1分の場所にあること。引越し前までは森に対してなんの思い入れもなかったが、訪れるたび、自然あふれる環境が身近にあることの豊かさを実感した。特にコロナ禍の間は、この森を訪れ、心を整えることで本当に救われたと思っている。緑のある環境の素晴らしさを、この森が教えてくれたともいえるかもしれない。

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日本からこの部屋のサイトを見ていたとき、暖炉があるのはオスマン建築の特徴、と思ったのですが。入居してみたら、暖炉部分はガワだけ残して物入れに改装されていました。

こうしてとても気に入っていた我が家だったけれど、次第に窮屈になってきていた。最大の原因は、夫のコーワーキングオフィスがコロナ禍で閉鎖となってしまったこと、そしてYouTubeを始めたこと。一つ屋根の下で、仕事も私生活も、ずっと一緒の生活になってしまったからだ。

 

いやもう本当に厳しい。そもそもオフィス通いの仕事ならば、お互い日中別の場所にいて、違う空気を吸えて気分転換もできるはず(と思う)。しかし我が家はどちらも在宅ベースなフリーランス。24時間ずっと、同じ空間にいることになる。どんなに仲が良い人たちだって、ずーっと一緒にいるってちょっと気づまりではないだろうか? まして我が家は、どちらも気が強い二人。喧嘩にでもなれば、それはそれは大変な惨事に発展する。かといって「じゃあ、もう少し広い家に移ろう」と思っても、日本みたいには簡単に引越しができないのが辛い(これについてはまた後日説明したいと思う)。

でも、ずっと願っていれば望みは叶うものなのかもしれない。この家の状況、どうにかならないかしらと日々これ考え続けていたら……ある日突然、次なるステップがやってきたのでした。
 

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<書籍紹介>
『GOROGORO KITCHEN  
心満たされるパリの暮らし』

著:井筒麻三子  写真:Yas
定価:¥1980
講談社

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パリで働く日本人Mamikoが、暮らしのvlogをYouTubeチャンネル「GOROGORO KITCHEN」でアップし始めたら、日本人だけでなく、世界中の人たち35万人からの熱い支持が! 
色や柄を自由に使った小さいけれど素敵な部屋、フランスの家庭料理も普通の和食も作る日々のおうちごはん、蚤の市でのお宝探し、農家からもらってきた2匹の猫……。
パリのおすすめレストランや、喜ばれるパリ土産もランキング形式でご紹介。
YouTubeでは語りきれない暮らしのコツや素顔のパリのエッセイを美しい写真と共にたっぷりとお届けします。 


井筒さん撮影/Yas
 
 

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