お金も大事だし、やりがいも大事。仕事探しの優先順位は人それぞれです。
あと一歩が踏み出せば扉が開く人、雇用を維持することでうまく回る人など、置かれている状況によって、“これからの働き方”の選択肢は変わってきます。
ファイナンシャルプランナーであり、キャリアコンサルタントの合田菜実子さんに、その人に合った見極め方についてお話を伺いました。
働く意味の「3要素」、ミドル世代の優先順位の付け方は?
「何のために、働きたいですか?」
お金とキャリアの専門家、合田菜実子さんがマネーセミナーで冒頭のように質問すると「教育費と老後資金、この2つが圧倒的多数」だといいます。
しかし、「そのためだけに働くのはもったいない。家族のために働く人は多いですが、“自分の幸せのため”を起点にしてほしい」と合田さんいいます。
「働く意味には、『お金』『やりがい(自己実現)』『誰かの役に立つこと』の3つの要素があります。
お金はもちろん大事だし、何年後にいくらほしいというお金の計画を立てることは必要です。でも、仕事を探す時に、時給の高さではなく、自分が積み上げてきたもの、自分の力を少しでも発揮できる、評価してもらえるような“やりがい”の視点も大切です。
また、働くということは、どんな仕事であっても必ず人の役に立ちます。なので、これからの人生の中でどんな風に社会の役に立っていきたいのかと考え、それにつながるような仕事を考えてみてください」(合田さん)
お金だけではなく仕事を選べたら、こんなに幸せなことはないんですが、それがなかなか難しいんですよね…。
ミドル世代に適している仕事や職種って、あるのでしょうか?
「どうしても『雇用』という働き方に目が行きがちですが、自営業やフリーランスというのは、実はミドル世代の人に適しています」(合田さん)
それは、合田さんがカウンセリングする時にも実感することが少なくないんだとか。
「例えば、お話を伺っていると、お華や書道、ヨガなどをずっと習ってきて、教える側にまわりたいという人が少なくありません。でも『私なんかが教えられるのかしら』と踏ん切りがつかない。
しかし、それって、あとはやるかやらないかだけの話ですよねという人が本当に多いんです。
自分が積み上げてきたことや趣味でやってきたようなことを、今度はアウトプットする働き方は、ミドル世代にとても向いています。
それこそ、子育てが少し落ち着いてきた40代後半くらいから、習う側から教える側に回ることを希望として持っている方が多い印象です」(合田さん)
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