“涼”をもたらす、金魚のお菓子3選
金魚といえば、日本の夏の涼の象徴ともいえる魚ですが、私たち庶民の暮らしに普及していったのは江戸時代中期と言われています。この頃から、夏の江戸の町では金魚売りや金魚すくいの姿が見られるようになったのだとか。そのせいか夏の浮世絵などにも金魚がたくさん描かれていますよね。金魚のなめらかな泳ぎや、艶やかな色と水の対比が私たちに涼しさを感じさせてくれます。
和菓子にも、金魚をモチーフにしたものはたくさん存在します。3つほどご紹介させてください。
まずは、170年以上の歴史を持つ「石川屋本舗」さんの季節の“かいちん”の金魚。水を模した金平糖の上には、色とりどりの金魚たちが泳いでおり、箱を開けたときのときめきと言ったら!
“かいちん”とは、琥珀糖のことなのですが、金沢では昔、おはじきのことを“かいちん”と言っており、おはじきのように色とりどりな琥珀糖のことも“かいちん”と呼ぶようになったのだと言われています。
2つめ。明治23年創業の江戸和菓子の店「銀座菊廼舎」さんの「金魚缶」。「菊廼舎」さんの定番の「冨貴寄」缶が、夏仕様のブルーになり、その中に、金魚や水の形をした落雁や打ち菓子、バターを使用しない和風クッキー、金平糖などが入っています。小ぶりなサイズなのもかわいらしくて、夏はちょっとしたギフトとしてもよく使っています。
3つめは、渋谷発・日本人に馴染みの深いお菓子をいつもと少し違う感性で提案する、和モダンスイーツショップ「tamayose」。店舗は「京王百貨店新宿店」と「玉川高島屋S・C」にあります。ふきよせが看板商品なのですが、こちらの夏限定のボトルにも金魚があしらわれています。
ふきよせの鉄板といえば、先にご紹介した「菊廼舎」さんなのですが、「菊廼舎」さんの「冨貴寄」は正統派。もう少しカジュアルに楽しみたいときは「tamayose」のふきよせを買っています。
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