貧血で倒れた人を介抱した後口説くのは絶対にナシ
私には姉がいるのですが、姉が電車内でつり革につかまっているとき、貧血でふらつき、その際近くにいた男性が支えてくれたそうなんです。姉は「ありがとうございます」と言ったそうですが、なんとその男性、「この後お茶でもどうですか?」と言ってきたそうなんです。病人を口説くなんて、最低!!! と私は思ったのですが、それを友人たちに話すと、「え、でもあんたが普段言ってる少女漫画みたいなオーガニックな出会いってそういうことじゃないの?」「腰を強打した人も、貧血で倒れた人も同じだよ。腰を強打した人は口説いてよくて、貧血で倒れた人は口説いちゃダメなの? どっちもダメじゃない?」とツッコミの嵐。
そう言われてみれば、確かに。腰を強打したことを心配してくれた人から口説かれるって、ちょっと怖いかもなあ……。そんなことを呟くと、友達がこう言ったんです。
「ごめんけど、あんたの妄想、全部リアルで起きたら怖いシチュエーションばっかだよ。赤の他人から傘差し出されて、恩着せられてもさぁ」
その言葉を聞いたとき、思ったことがありました。
実は、20代の終わりを迎えようとする今でも、オーガニックな出会いを妄想してしまう私が、リアルでは絶対に妄想を実現させられない大きな理由があるのです。それについては後編で。
後編は9月26日公開です。
文・構成・スタイリング/ヒオカ
撮影/加藤夏子
ヘア&メイク/齊藤琴絵
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