本音を偽らずに打ち明けられるか


よく、夫婦関係などでも、急に妻が激怒した、といったことを聞くことがありますが、それはきっと、急に怒りが沸点に達したのではなく、日頃の小さな、言い出せなかった憤りや違和感、疑問が積み重なり、キャパを超えた結果なのです。一見優しく穏やかで、言い返してこなさそうな人がバチボコにキレたり、従順な社員がいきなり辞表を出したり。それが青天の霹靂だと感じるのは、相手をよく見てこなかったり、この人なら逆らってこないだろうと、相手を蔑ろにしてきたことのツケだと思うのです。

 

この人になら言えると思わせる器


私は今20代で、仕事相手は40代以上が多く、どうしたって社会人歴の差はあるし、完全に対等な関係というのは難しいのかもしれません。しかし、色んな人と仕事をしてみて思うのは、この人には思っていることを言えるな、と思えるのに年齢や立場はそこまで関係ないということです。50代以上で役職がある人でも、どんと構えていて、この人になら何を言っても受け止めてくれる、真摯に向き合ってくれると思わせるような、器のデカさを感じさせる人はいます。

人間関係の知恵「仏の顔も三度」の新解釈! 相手の言動にモヤッとしたらとりあえずの居心地の良さより優先すべきもの_img0
イラスト:Shutterstock

逆に同世代でも、この人の前では緊張して改まってしまう、何か主張しても困惑されたり、あしらわれたりしそう、と思ってしまう人もいます。

仕事をする上では、年齢やキャリアがあったとしても、本来は人と人。相手を尊重することや、意見の重要性に上下も優劣もありません。 

長く人との関係を続けるためには、時には思っていることをぶつけることも必要だし、感情を露わにすることがあってもいい。そして、疑問を持ったらその場で、もしくは出来るだけ早く吐き出して解決すること。これが何より大事な鉄則だと学んだのでした。

前編「親友が理由なくよく遅刻するようになったら、怒るべき? 関係を長く続けるために本当に必要だと思ったこと」>>


文・構成/ヒオカ
 
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