なんな。さんからの質問
Q.
充実した第二の人生を送るためのアドバイスをください。

10歳離れた夫の定年(60歳)と一緒に、自分も会社をやめてのんびりしたいなとボンヤリ思っています。まだ、とくに何をしたいという計画が立っているわけではありませんし、お金がふんだんにあるわけでもありません。夫の定年まで6年あるので、少し先の話ですが、第二の人生のために準備しておくことなど、ご指南いただきたく思います。

特別ゲスト 金子稚子さんの回答
A.
第二の人生は想像以上に長いもの。
だからこそ”どう生きるか”をしっかり設計してください!

夫の定年が60歳で、年の差が10歳ということですから、なんな。さんは50歳代で第二の人生に入ろうと考えられている、ということですね。老後の準備とはちょっと違うというか……、ごめんなさい! でもこれはまた早いなあと思ってしまいました。

さてそこで、申し訳ないのですが、ちょっとシビアなことをお伝えさせていただきたいと思います。

今の日本は、男性も女性ももはや80代、90代まで生きるのが普通、というような時代。たしかに忙しく働いていらっしゃる今は、仕事をやめてのんびり暮らすというのは、憧れることだと思います。でも56歳でのんびり生活に入られたら、それがその先20年も30年も続くということです。家庭菜園や読書、旅行といった「のんびりした老後生活」だけで、その年月を過ごすことができますか? 実際に70代、80代の方、特に男性からは、「老後が長すぎる」というようなお話をお聞きすることがあります。贅沢な悩みと感じる人もいるかもしれませんが、〝ルールをキャッチしてその通りにやる”という働く時代と違って、ルールも答えもない人生を生きるというのは大変なことなんだろうな、と思います。

そう考えると、第二の人生というのは、「こんな環境で暮らしたらいい」「こんなことをすればいい」というものではなくて、生き方そのものを変える、という意識づけから始める必要があるのではないでしょうか。誰もが、答えのない人生がそれなりに長く続くことを感じ、その生き方のロールモデルを探している。だから今、100歳以上の方の自伝本がよく売れてもいるのでしょう。

そこでミモレ世代のうちに、まず、自分の生き方をあらためて捉え直してみることをお勧めしたいと思います。でも一体どうすればいいの?と思われるでしょうが、第一段階として、自分がどんな人間であるかを客観的に捉えてみてはいかがでしょうか?

ここで私が拙著で紹介した、「未来のために、自分を知りなおす」価値観を、簡単に確認する方法をお伝えしたいと思います。下記の12の項目を、今の自分が大切にしている順番に並べ変えてみてください。

1.人のためor人とともに
2.責任
3.自分らしさ
4.自律性、主体性
5.経済的ゆとり
6.挑戦
7.他人からの評価
8.安定、安心
9.プライベート
10.継続性
11.社会のため
12.美しさ、センス


さらに、なぜその順番にしたのか、それぞれの項目における過去の体験を思い出しながら書き出してみてください。こんな体験があったから一番にした、というように。手書きでもパソコンでもいいですが、できれば文字にして書き表すほうがいいでしょう。そうすると、自分という人間の軸になるものが何となく見えてくるかもしれません。「ああ、自分は人のために何かをしたい人間なんだな」とか、「私は常に何かにチャレンジしていたいんだ!」とか。そういった自分の軸を知ったうえで、第二の人生について考えはじめてはいかがでしょうか。自分の軸を知らずに他人の生き方をなぞっても、終わりに近くなればなるほど、「ああすればよかった」という後悔が恐らく出てきます。もちろん後悔が悪いわけではありませんが、その瞬間まで自分らしく生きた方が周囲の人も幸せにすることを、知っておいてもいいかもしれませんね。

いかがですか?
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PROFILE
  • 金子稚子(かねこわかこ)1967年生まれ。終活ジャーナリスト。終活ナビゲーター。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。雑誌、書籍の編集者、広告制作ディレクターの経験を生かし、死の前後に関わるあらゆる情報提供やサポートをおこなう「ライフ・ターミナル・ネットワーク」という活動を創設、代表を務めている。また、医療関係や宗教関係、葬儀関係、生命保険などの各種団体・企業や一般向けにも研修や講演活動もおこなっている。2012年に他界した流通ジャーナリストの金子哲雄氏の妻であり、著書に『金子哲雄の妻の生き方~夫を看取った500日』(小学館文庫)『死後のプロデュース』(PHP新書)『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』などがある。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る