くりこ10さんからの質問
Q.
夫と不仲。子供が巣立った後は、漠然と「自立したい」と思うのですが……

夫とわりと不仲の40歳主婦です。今は子供(6歳)で繋がっていますが、子供が巣立った後、夫と一緒にいることがイメージできません。具体的に離婚まで計画しているわけではないのですが、子供が手をはなれたら自立したいと思っています。が、今は専業主婦なので、収入を得るとしてもその手段はパートぐらいしかないかな、と。そうすると、やはり離婚はしないほうが安全なのでしょうか? とはいえ夫も自営業で、たいした収入ではないし、かつ不安定です。こんな私の老後の自立について、何かアドバイスをいただけませんでしょうか。

特別ゲスト 金子稚子さんの回答
A.
夫がずっと働き続けられるとは限らない。”死”というものを想定しながら、今後の人生を考えて

こういったお悩みを持たれている方ってけっこう多いと思うのですが、終活ジャーナリストの観点だけからお答えしますと、実は答えの出し方は非常に明瞭なのです。
それは、「自分が死ぬとき、その人にそばにいてほしいか?」と考えることです。

日本の社会保障制度は、家族が病気になったとき、他の家族が支えることが前提となっています。だからこのまま結婚生活を続けていけば、くりこさんがご主人を介護することになりますし、反対にくりこさんが病気になった場合はご主人に介護をしてもらうことになるでしょう。ご主人にオムツを替えてもらうことはできますか? そう想像したとき、「それは絶対嫌だ!」と生理的に思われるようでしたら、これはもう別れたほうがいいでしょう。

たしかに6歳の子供さんを一人で育てていくのはラクなことではないと思いますが、今後を考えたら、社会復帰は早い方がいいですよね。

それに、結婚しているほうが安全とおっしゃっていますが、夫が病気になったり亡くなったりする、という可能性も決してゼロではありません。そう考えると、専業主婦って安全どころかけっこうハイリスクな生き方でもあるのです。とくにくりこさんのご主人は自営業ということですから、休業中もある程度の補償がある会社員と違って、働けなくなったときは、保険などでリスクヘッジしていなければ収入がゼロになってしまいます。

実は私の夫も、結婚する前は専業主婦志向の人間だったんです。でも私自身、父親が自営業で、高校3年のときに会社が倒産して収入が途絶えてしまい、その後の進学において大きな苦労をしました。その経験を夫に伝え、「車輪は2輪あったほうが安定する」と説得したところ、夫もすぐに「たしかにその通りだ」と納得してくれた、という経緯がありました。

このように、いつかは訪れる”死”というものも想定しながら今後を考えてみれば、おのずと答えは見えてくるのではないでしょうか。中には夫の病気に直面したとき、「この人を支えられるのは私だけだ!」と、それまで不仲だったのが、反対に絆が強まったという夫婦もいます。家族に訪れた危機を前に力を合わせられるか、あるいはそれを機に別れるか。私はどちらも尊重されるべき選択だと思っています。正解も不正解もありませんよ!
40歳はまだまだ若いけれど、今後のことをとりあえず棚上げにしておいていいほど若いわけでもありません。人生設計は焦らずじっくり考えて、でも「こう生きよう」と決めたら、そのときは早めに実行に移してほしいと思います。どうぞ勇気を持って!

いかがですか?
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PROFILE
  • 金子稚子(かねこわかこ)1967年生まれ。終活ジャーナリスト。終活ナビゲーター。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。雑誌、書籍の編集者、広告制作ディレクターの経験を生かし、死の前後に関わるあらゆる情報提供やサポートをおこなう「ライフ・ターミナル・ネットワーク」という活動を創設、代表を務めている。また、医療関係や宗教関係、葬儀関係、生命保険などの各種団体・企業や一般向けにも研修や講演活動もおこなっている。2012年に他界した流通ジャーナリストの金子哲雄氏の妻であり、著書に『金子哲雄の妻の生き方~夫を看取った500日』(小学館文庫)『死後のプロデュース』(PHP新書)『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』などがある。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る