『マイダイアリー』徳永広海(佐野勇斗)
大学3年生の広海は、数学に特異な才を見出されたギフテッド。幼少期から特別な存在として扱われてきたため、同世代と深い関わりを持った経験がないんですよね。“普通”の生き方ができないから、「あいつ、変なやつ」と後ろ指を差されながら生きてきた。才能があるっていいことばかりではないんだなと思わされます。ただ、広海は周囲の人たちをシャットダウンしているわけではないんですよね。「孤独は誰にでもあるけれど、孤立はしちゃいけない」と言っているし、本当は仲間が欲しいはずなんです。だけど、自分のせいで「あの人たち、変だね」と一緒にいる人までバカにされてしまうことを恐れている。とにかく、優しいんですよ。広海は……!
『マイダイアリー』は、現在第5話まで放送中なのですが、優希(清原果耶)や虎之介(望月歩)などの仲間ができたことで、広海もちょっとずつ変わってきました。なかでも、とくに刺さったのが、みんなで合唱曲を歌うシーン。広海は小学校を途中で辞めてしまったため、同級生と一緒に合唱祭などに出たことがないらしいんです。だから、すごくうれしそうに楽譜を見つめ続けていて。その表情を見たときに、キュンンンンとなりました。「わたしが、もっと楽しいことを教えてやる!」と。今はまだ心から笑うことができていない広海ですが、仲間たちの優しさに触れていくうちに、「誰かといるっていいものだな」と感じられるようになったらいいなと思います。
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