残念だけど、ズバ抜けなきゃ認めてもらえない
ちゃんみなはこう続けました。
自由なことをするためには、型にはまらなきゃいけないことがある。やらなきゃいけないこともやって、やっと自由が手に入る。表現をとるんだったら、ズバ抜けなきゃいけない。
これをちゃんみなが言うからこそ、物凄く重いメッセージになっていると思いました。ちゃんみなは、アーティストの中でも超尖っていて、前衛的で、自由を体現したような人。でも、表に出てくるちゃんみなは自由でも、そこに至るまでに死ぬほど基礎を鍛えたんだと思うんです。ちゃんみなは候補者の技術面をかなりシビアに見ているし、かなり細かく専門的に指摘している場面が多いんですよね。
ちゃんみなはただ尖ってるだけじゃない
ちゃんみながこれだけ支持されるアーティストなのって、ちゃんみなが尖ってるから、だけじゃないと思うんです。
ライブを見てると思うのですが、本当に生歌の上手さと迫力、歌い方のレパートリーがとんでもないんですよ。「ちゃんみな」というスタイル、ジャンルを確立している人だけど、時には自分のスタイルとは違うものにもチャレンジしてみたんだろうな、とゴリゴリのラップからバラードまで超幅広く歌いこなす姿を見て感じます。
あまりに生歌が衝撃的過ぎて、本当に人間が出す声? っていうくらい、恐ろしくなる時すらあります。リリックも、尖りつつもメッセージ性もキャッチーさもあり、抉るような鋭さのある強烈なものもありつつ、直接的過ぎず聴く人の想像力にゆだねる余白もちゃんとある。音楽性がとてつもなく高いし、ライブ演出のクオリティもすさまじい。まさにすべてにおいてスバ抜けているんです。強烈すぎる個性を見ていて心地いいと感じるのは、それを裏打ちする実力があってこそ。だからちゃんみなはやりたい表現をやっても浮かないし、説得力がある。人の心を動かし強烈に引き寄せるのだと思います。
過程で自分を曲げることは、最終的に自分を貫くために必要なこと
自由に表現するための土台を作る過程では、時に自分をなくしたり、やりたくないこともやらなきゃいけない。でも、それはむしろ純度100%で自分のやりたいことをやるためのプロセスで、手数が増えれば可動域も広がる。表現って受け手がいて初めて成立するものだから、自分のやりたいことを受け手に最高の形で届けるために、その過程で自分を曲げることは、結果的に自分を貫くためなんだと思うんです。
紹介しきれないくらい名言連発のノノガ。ちゃんみなとSKY-HYの語録を聞くだけでも圧倒されますし、候補者の実力や人間性も本当に素晴らしく、歴史に残るオーディションなので、ぜひチェックしてみてください。
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