浩宮さまの背中のベビーキャリアに乗り、那須の高原で人々と交流を
愛子さまはすくすくとお育ちになりました。生後8ヵ月ごろになると首がすわり体もしっかりし、浩宮さまと雅子さまとともに栃木県那須町の那須御用邸に静養に向かわれました。
那須塩原駅では、大勢の人々が愛子さまを出迎えました。熱烈な歓迎ぶりに初めはきょとんとしていた愛子さまでしたが、雅子さまに手を添えられて小さな手を振ると、人々からは歓声があがります。かわいらしい愛子さまの人気は高まる一方です。
8月16日には、浩宮さまが背中のベビーキャリアに愛子さまを乗せて、雅子さまと3人で沼原湿原のハイキングを楽しまれました。途中でハイカーに出会うと、立ち止まって談笑される雅子さまです。
愛子さまは紅葉のような小さな手を取って人々に応えられます。アウトドアファッションに身を包んで、山歩きを楽しまれるご両親と愛子さま。それはほんとうに幸せそうなご家族のお姿でした。
本格的にご公務をスタートし、人々に敬われ愛される存在に
やがて愛子さまは、学校に進み学業に励まれるようになります。今年の3月には大学をご卒業され、ご公務も本格的にスタート。皮切りは3月26日から27日にかけて、学習院大学卒業などを奉告されるために伊勢の神宮と神武天皇陵の参拝。成年皇族として、初の地方ご訪問でした。
愛子さまの行く先々で、一目そのお姿を見たいと大勢の人々が集まり、小籏を振って迎えました。その人々に、愛子さまは笑顔でていねいに手を振り続けられたのです。
「愛子さま ご来県ありがとうございます」
「愛子さま ご活躍お祈りしています」
といった横断幕を掲げる人たちもいるほどの大歓迎ぶり。愛子さまも訪問先でたくさんの人々にあたたかく迎えられたことに深く感謝されていたご様子だったといいます。
10月11日から12日にかけては、第78回国民スポーツ大会の競技をご覧になるため、佐賀県へ向かわれました。あわせて県内の施設をご訪問。どこに行かれても歓迎ムードで迎えられます。
10月30日には、秋の園遊会にご出席されました。愛子さまが和装でご公務に臨まれるのは初めてのこと。ピンク色の振袖姿がひときわ美しく、赤坂御苑を華やいだ雰囲気にさせています。人々の話に耳を傾け、やさしい笑顔でうなずかれる愛子さまに、参加者たちはすっかり魅了されてしまったようでした。
今年はご公務に本格的に取り組まれ、初めて尽くしの愛子さま。陛下と雅子さまが願われたように、どこにいてもまわりの人々に敬われ、愛される内親王にお育ちになられたのです。これからのご活動が、ほんとうに楽しみです。
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参考文献/『新しい時代とともに――天皇皇后両陛下の歩み』(宮内庁侍従職特別協力、毎日新聞社)、『皇室 THE IMPERIAL FAMILY 第102号』(扶桑社)、『天皇家の姫君たち 明治から平成・女性皇族の素顔』(渡辺みどり著、文春文庫)、『美智子皇后と雅子妃 平民妃十年の苦闘』(渡辺みどり著、講談社)、宮内庁公式ホームページ
高木香織(たかぎ・かおり)
出版社勤務を経て編集・文筆業。皇室や王室の本を多く手掛ける。書籍の編集・編集協力に『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(ともにこう書房)、『美智子さまに学ぶエレガンス』(学研プラス)、『美智子さま あの日あのとき』、『日めくり31日カレンダー 永遠に伝えたい美智子さまのお心』『ローマ法王の言葉』(すべて講談社)、『美智子さま いのちの旅―未来へー』(講談社ビーシー/講談社)など。著書に『後期高齢者医療がよくわかる』(共著/リヨン社)、『ママが守る! 家庭の新型インフルエンザ対策』(講談社)。
キャプションは過去の資料をあたり、敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、その当時のものを使用しています。
バナー写真/JMPA
構成・文/高木香織
編集/立原由華里
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