「おいしい情報ならこの人」という信頼厚い人気料理家arikoさんがおいしい旅話を伝えてくれるエッセイ本『添乗員ariko まだまだおいしい日本の旅』が刊行されます。おいしいもの目当てで旅先を決めることも多いというarikoさんに出版を記念しておいしい旅話をおすそ分けしていただきます。今回は最近訪れてよかったという「調理室池田」さんについてのお話です!
市場は楽しい!エコバッグを手に買い出し
準備万端に計画して出かける旅はもちろん楽しいものですが、ポンと時間があいたときに気軽に旅気分が味わえるショートトリップもいいものです。中でも気に入っているのが旅気分と買い物を両立できる市場への買い出し旅。新刊『まだまだ日本のおいしい旅』では鎌倉と逗子の買い出し旅をご紹介しましたが、定期的に通っているもうひとつの場所が東名の川崎インターからほど近い場所にある「川崎市中央卸売市場北部市場」です。
駅から遠いので車で行くのがおすすめですが、たまプラーザや宮前平、あざみ野駅からバスで行くことも可能です。どこか昭和の香りのするちょっぴりレトロでのどかな雰囲気の中、鮮魚や青果、生花を始め、精肉店、生花にグロッサリー、調理器具までなんでも揃っているのが魅力。エコバッグを手にあれこれ品定めするのがなんとも楽しいのです。かつては関係業者以外の立ち入りは禁止されていましたが、運営ルールが変更になり、午前8時以降であれば一般客も市場内に入れるようになりました。
まずは早めに売り切れてしまうことが多い鮮魚エリアに直行。新鮮な旬の魚介がお安く手に入ります。尋ねれば料理法なども気軽に教えてもらえるのも嬉しい。そこから青果エリアを巡ったら、生花コーナーへ。切り花はもちろん、可愛い鉢植えなども市場価格で揃っています。高級な芍薬やバラなどがびっくりするほどお安く手に入るのです!
あれこれ物色しているうちにお腹も空いてきました。実はこの北部市場の中には買い物をしなくても、こちらをお目当てにわざわざ訪れたい素敵なカフェがあります。精肉店や乾物屋の立ち並ぶ棟の一角で、朝7時から営業している「調理室池田」です。こだわりのアンティーク家具が並ぶおしゃれで居心地のいい空間のなか、市場の食材を活かした朝食や作りたてのスイーツ、日替わりのランチがいただけます。
市場メシというと海鮮丼やガッツリの定食を思い浮かべがちですが、毎日仕込んでいるという手作りのツナとチェダーチーズを挟んで焼いたツナメルトサンドに焼き立てのスコーン、まろやかなクリームと甘酸っぱいジャムが挟まったビクトリアケーキなど、雑多な市場の中にいることを忘れてしまうようなラインナップ。
今の時期なら季節のリンゴをたっぷり使ったタルトタタンは必食の美味しさ。すぐに売り切れてしまう人気メニューなので出会えた時には、ラッキーとばかりに鼻息荒く注文してしまいます。最近では買い物もそこそこにこのお店でゆっくりと朝食を楽しむのがここに来る目的になってしまったほど。ランチの時間が近くなると行列ができるので、もし行けるなら平日の朝がやっぱりおすすめ。活気あふれる市場の中にある異空間でいただく絶品朝食は、旅気分を味わえる非日常の時間になってくれること間違いなしです。
【 2024年11月29日発売 】
ただいま絶賛発売中!
ariko著 『添乗員ariko まだまだおいしい日本の旅』
128ページ/1400円 講談社刊
「私、食で失敗しないので」というarikoさんによる〈おとなのおいしい旅〉エッセイ
「おいしい情報はこの人に聞いたら間違いない」と信頼度大の人気料理家arikoさんに、大人が行きたい“まだまだ日本のおいしい旅話”を教えてもらいました。一読すれば旅に出たくなること間違いなし。おいしいお店の探し方、喜ばれるおみやげの選び方から、足の疲れの取り方、熟睡のためにしていること、旅先でのミニマム美容など「大人旅のコツ」もご紹介。
【蔦屋書店にて〈まだまだおいしい日本の旅〉ポップアップイベント開催!】
『添乗員ariko まだまだおいしい日本の旅』刊行を記念して、全国6ヵ所の蔦屋書店で、本の中でご紹介した品々を販売するPOP UPを開催!
〇福岡・六本松 蔦屋書店 終了
〇愛知・名古屋みなと 蔦屋書店 11月25日〜1月14日まで
〇東京・代官山 蔦屋書店 終了
〇北海道・函館 蔦屋書店 11月29日〜1月13日まで
〇京都・京都 蔦屋書店 11月28日〜1月13日まで
〇千葉・柏の葉 蔦屋書店 12月27日〜2月12日まで
POP UPでは、arikoさんいちおしのトマトジュースや2回めにご紹介した地獄蒸しプリンなどが並びます。香川のマルベリーティーや大分のごまだし、通常は通販のみの「ありこだし」にMotherの「クーラーバッグ」「クーラーポーチ」も送料なしでお買い求めいただけます。
*書店によって製品は変わります。
ariko/ありこ
人気ファッション誌を担当するエディター、ライター。インスタグラム(@ariko418/フォロワー数22万人超)でのセンスあふれる料理の写真と食いしん坊の記録が話題を呼び、「おいしい情報なら間違いない」と信頼される存在に。レシピ本を多数刊行している料理家でもある。著書に『arikoの食卓』シリーズ(ワニブックス)、『arikoのごはん』『arikoのおいしいルーティン』(講談社)、『ありこんだて』(光文社)ほか。
文/ariko
第1回「「旅の食事は失敗したくない!」 旅先でおいしいものに出会うコツ【人気料理家arikoさんのおいしい大人旅①】」>>
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