
妹は、学費の面から進学を諦めさせられました。さらに、私の夫と自分の夫の収入の違いで嫉妬するようになっていた矢先、私と同時期に妊娠した子が死産となり、3年前から絶縁となりました。私がすぐ謝れば良かったのかもしれませんが、いずれほとぼりが冷めるだろうと思っているうちに、修復の機会を失いました。とはいえ妹は都心の新築一軒家に住み、私より良い生活をしています。それでも、私と同じ進学先だったらもっとセレブになれたはずだと言うのです。そして、このたび妹一家は海外に移住することに。両親にはその連絡があったのですが、私とは会わないとのこと。このまま一生、他人として生きていくしかなさそうですが、心のモヤモヤが体調不良につながるほどのストレスになっています。何か心がラクになる考え方やお守り、お参り先などがあれば教えていただければと思います。(42歳)
家族間の人間関係のお悩み。大変悩ましいですよね。お気持ち、お察しします。でも心のモヤモヤが体調不良にまでなっているとのこと。となると、このモヤモヤの原因が何なのかをきちんと把握する必要があると思います。
お悩みの中でロロさんは、「私がすぐ謝れば良かったのかも」と書かれていらっしゃいましたよね。私はこれが気になったのですが、このように書かれているということは、何か「あれが悪かった」と思い当たる節があるのでしょうか? もしそうなら、今すぐ謝られるのがいいかと思います。謝るのに遅いということはありません。たとえ相手が亡くなっていたとしても、人は謝ることができます。どうしても妹さんが取り合ってくれないようでしたら、手紙を出されてみてはいかがでしょうか?
そうではなく、妹さんが勝手に嫉妬している、と感じていらっしゃるのでしたら……。おそらくモヤモヤの原因は、一方的に関係を切られたことに腹立たしい思いがおありになるからではないでしょうか? それなら、自分から縁を切ってしまえばいいのです。モヤモヤ解消には、受け身でい続けるのではなく、自分で決め、自分からアクションを起こすことが大事だと私は思います。
日本人は血のつながりを大事にする民族ですが、そんな状況になってまで、なぜ姉妹だからというだけで仲良くしなければならないんでしょうか? どうしても修復が不可能なときは、縁を切るのも一つの方法です。もちろん、周囲から非難されたりと、厳しい反応もあるでしょう。でも、それも引き受けたうえで、どっちのほうが自分の精神状態にとって良いか、よく考えてみてください。
もしかしたら、ロロさんから縁切り宣言をすることで、妹さんがキレて大ゲンカになるかもしれません。それがきっかけで分かり合えるようになるかもしれませんし、本当に修復不可能になるかもしれない。でも、いずれにしても大事なのは、ロロさんが自分の気持ちに素直になって、自分からアクションを起こすこと。厳しいアドバイスで恐縮ですが、私は今ロロさんがすべきことは、そちらだと思うのです。
また、「心がラクになるお守りやお参りはありませんか?」とのことですが、神社仏閣とは、カタチは違えど「ありがとう」という感謝を伝える場所です。でもまだロロさんは、妹さんに「ありがとう」とは思えないですよね? もし言えるとしたら、「私に人間関係というものをしっかり考えさせてくれて、ありがとう」となるでしょうか。お参りして、妹さんや目に見えない何か大きな存在に対して、そう伝え続けるのも一つの手かもしれません。
でも、モヤモヤの原因がハッキリしないことには「ありがとう」も言えませんよね。そのためにも、自分の心の奥深くとしっかり向き合って、早急に原因をはっきりさせてください。

いかがですか?
金子稚子さんの回答、ぜひご参考になさってください。
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- 金子稚子(かねこわかこ)1967年生まれ。終活ジャーナリスト。終活ナビゲーター。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。雑誌、書籍の編集者、広告制作ディレクターの経験を生かし、死の前後に関わるあらゆる情報提供やサポートをおこなう「ライフ・ターミナル・ネットワーク」という活動を創設、代表を務めている。また、医療関係や宗教関係、葬儀関係、生命保険などの各種団体・企業や一般向けにも研修や講演活動もおこなっている。2012年に他界した流通ジャーナリストの金子哲雄氏の妻であり、著書に『金子哲雄の妻の生き方~夫を看取った500日』(小学館文庫)、『死後のプロデュース』(PHP新書)、『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』(河出書房新社)など。編集・執筆協力に『大人のおしゃれ手帖特別編集 親の看取り』(宝島社)がある。 この人の回答一覧を見る
- 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る
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