東京・白金台のヴィンテージマンション1階に、シンプルなファザードの店があります。その名は「雨晴(あまはれ)」。日本全国各地から厳選された、器を中心とする工芸品が揃っています。

photo by Satoshi Asakawa

同店で扱っているのは、

「その土地の風土や文化から生まれたもの」
「その土地でしか創ることができないもの」
「その人にしか創ることができないもの」
「佇まいが美しいもの」

といった、ディレクターの金子憲一さんの「もののきめごと」に適ったものがここに並べられています。

さまざまな雰囲気を持つ、「木漆工とけし」の漆器

同店のコンセプトは、

「雨の日も晴れの日も心からくつろげるくらし。」

ご飯の時間、お茶の時間、お酒の時間を共にする器や道具が機能的で美しく、人の温もりに満ちていれば、その時間や日々の暮らしきっと豊かになるはず。同店の商品を見ていると、そのことが実感できそうです。

そんな同店では、企画展やワークショップなどを随時開催しています。12月9日(金)からは、「木漆工とけし」が創り出す漆器の展示販売会。2010年に石川県輪島市から沖縄県名護市へ拠点を移した木地師の渡慶次弘幸さんと、塗師の愛さんご夫婦が、「漆器を日常使いしてほしい」という思いを込め、センダンやデイゴといった沖縄の木を用いた漆器を作っています。

 

漆器といえば特別な日にしか使わない印象がありますが、「木漆工とけし」は普段使いすればするほど、自然な艶が出てくるとのこと。繰り返し使うことで、自分に馴染んでいく器って素敵ですね。

丁寧に使い込んでいくうちに、味わいがにじみ出る

12月17日(土)には、渡慶次愛さん直伝レシピの「ソーキ汁」をとけしさんの漆で頂くことのできる贅沢な
振る舞いがあります。ぜひ足を運んでみて。


木漆工とけし × 雨晴/AMAHARE
「日々のくらしにも、ハレの日にも」

会期:2016年12月9日(金)〜2017年1月8日(日)
木漆工とけし 在店予定日:12月16日(金)、17日(土)

「雨晴」
東京都港区白金台 5-5-2
tel.03-3280-0766
11:00~19:30、水休

PROFILE

吉川明子/出版社、編集プロダクションなどを経てフリーへ。週刊誌、雑誌、Webサイトなどで執筆、編集を行う。旅と食べることと本が好き。人生の3分の2は減量のことを考えてきた。