10月なのに真夏日になったと思えば、そのあとぐっと冷え込んで、慌ててコートを引っ張り出したり、体調を崩してしまった人も多いのでは?

気温が下がって空気が乾燥する冬は、かぜにかかりやすい季節でもあります。そもそもかぜとは、上気道(鼻から喉頭までの空気が通る道)の粘膜を中心に急性炎症が起こる感染症のこと。約8割はウィルス感染によるもので、のどの腫れや咳、発熱などの症状が現れます。

かぜの対処は、やはりひきはじめが肝心です! そこで、「効いたよね! 早めのパブロン」でおなじみの、大正製薬PRの方にかぜ予防の5つのポイントを教えていただきました。
 

①気道(のど、鼻)のバリア機能を守る

「人は毎日たくさんの空気を吸っています。その量は500mlのペットボトル約2万本といわれています。その呼吸とともにウィルスや細菌が侵入してくるのですが、体内での最初の防壁が気道の“粘膜バリア”なんです。これが乾かないように保つことが予防のポイント。外出時にマスクをしたり、室内で加湿器を使ったり、濡れタオルを枕元に置くだけでもかなり違いますよ!」

②からだを冷やさない

「からだの免疫機能が最も活発に働くのは36.5〜37℃で、体温が1℃低下するだけで、免疫機能は約30%も低下してしまうと言われています。だから、体温を維持し、からだを冷やさないことが大切。寒い日は薄手の服を重ね着して保温効果を高めたり、首元を冷やさないようにタートルネックの服やマフラーを使うのもおすすめですよ。からだが冷えてしまった時は、足の裏にカイロを貼ると効果的なので、ぜひ試してみてください」

「かぜに効く特効薬はなし!」<br />予防のための5つの知恵_img0
首元の温かさをしっかりキープしてくれるマフラー。ファッションアイテムとしても楽しめるので、「かぜの予防」を言い訳にして、新しいマフラーを買ってしまうとか!?

③おなかの健康を保つ

「免疫細胞の約60%は腸内に蓄えられています。そのため、腸内環境を健康に保つことが重要なんです。もちろん規則正しい生活が第一ですが、食欲がなくなってきた時は、消化機能が落ちている証拠。そんな時は胃にやさしくて、からだが温まる料理を食べて無理をしないほうがいいでしょう」

④かぜをうつされない、うつさない

「職場や大勢の人が集まる場所にいると、意図せずかぜをうつされてしまうことがあります。かぜで一番気をつけなくてはならないのが飛沫感染と接触感染。接触感染は手を介して、自分の鼻や口に入ってしまうことが多いので、手洗いは必須。でも、実は手荒れの防止も大切だということは意外に知られていません。手が荒れると手洗いを敬遠しがちになるだけでなく、手にウィルスなどが付きやすくなってしまうのです。だから、手洗いの後は、ハンドクリームなどでしっかり保湿しておきましょう」

「かぜに効く特効薬はなし!」<br />予防のための5つの知恵_img1
ハンドケアによって、ウィルスの付着を防ぐことができるなんて、意外な盲点。香りのいいハンドクリームを用意して、ケアのひとときも楽しんでみては?

⑤安静が一番の特効薬

「細心の注意を払っていても、かぜを引いてしまうことはあります。ただし、かぜのウィルスに対する特効薬はありません。かぜを引いてしまった時は安静が一番。市販薬も病院の処方薬も、安静を妨げるさまざまな症状を和らげ、回復を助けるためのものです。市販薬でも、処方薬と同じように気道粘膜をケアできる成分が入ったものがあるので、こうした薬を使うのもいいでしょう」
 

「もしかしてかぜかも?」と思った時に、役立つのがこちらのサイト。20の質問項目に答えると、あなたの今の症状を診断してくれます。

5つのポイントを聞いて、日々のちょっとしたケアが大切ということを改めて実感! この冬はかぜ知らずで乗り切っていきましょう!

取材協力/大正製薬
アイコン画像

PROFILE

吉川明子/出版社、編集プロダクションなどを経てフリーへ。週刊誌、雑誌、Webサイトなどで執筆、編集を行う。旅と食べることと本が好き。人生の3分の2は減量のことを考えてきた。