20年ぶりにきもの愛が再燃して、この春で季節が一巡します。相変わらず、自分での着付けは「一歩進んで二歩下がる」状態。着やすいきものとか、しめやすい帯は確かにあって、でも圧倒的によくわかっていないのがイマイチの原因なので、今年こそどうにかしなきゃと思っています。
友人その1はYOUTUBE先生で帯結び各種も習得済み。友人その2は自宅で着付けレッスン&着付けをひとりの方に依頼して急速に上達。友人その3は着付けテキスト本で独学(ときどき旦那さんに帯結びを手伝ってもらう)。アシスタントがいない独り身の私は、ただいま単発の着付け教室を見学・体験中のお教室ジプシーとなっています。
今回は、東京・青山にある「きもの和處 東三季(トウサンキ)」へ。こちらは和のセレクトショップであり、「和文化塾」として、着付けはもちろん、和裁や茶道、書道、地唄舞などの教室も開催。きものを着たその先の楽しみが深まるような場も提供していて素敵。きもの雑誌にもよく掲載されていて、そのセレクトが好みだなぁと気になっていた店です。
なかなか予約が取れない人気の「きものスタイリスト コバヤシクミ着付け教室」へ。マンツーマンで2時間みっちりとコツを教えてくれます。きものスタイリストさんならではの、“360度目線できれいな着姿”の数々のポイントには目からウロコ! 立体裁断の洋装と平面裁断の和装の違いを頭ではわかっていても、なかなか実践に結びつかないのですが「空気を抜く」「布目を通す」「ここを引くとここが動く」「どの方向に引くか」などなど、まさに「なるほどーーー」の連続。とにかく納得がいかなくて、いろんな人にどうしているの? と聞きまくっている帯揚げも、コバヤシクミ流だとぴしっと緩まず、すっきり決まります。これには感動しました!
帯は本当にいろんなやり方があって、前で結んで後ろに持っていくとか、器具を使うとか、仮紐を使うとか、結んだり折ったり・・・・・・・。苦手中の苦手の帯結びも、マンツーマンなら疑問も即解決。初回でぴしっと決まるまで持っていってくれます。基本は着崩れしない着付け方を教えてくれるのですが、きものや帯の構造をしっかり理解しておけば、うっかり着崩れしても自分で直せるようになるんですね。
そして和装においても、美しさの決め手はほんの一分(約4mm)のこだわりをどう突き詰めていくかのようです。オートクチュールは身体に合わせてミリ単位で服をつくっていくけれど、きものは身体に合わせてミリ単位で着付けていく。すそを一分あげるかおろすか、白衿をどこからどう出すかなどなど。私もいつか自分の決まり手を見つけて、ぴしっとさくっと着られるようになりたいなぁ。それにしても後ろ手で帯と格闘すること20分。肩甲骨の血流も半端なく、額には汗がうっすらにじみました。着付けには、フィットネスクラブのラットプルダウンでガシガシ運動する並みの“すっきり背中効果がある”と実感しました!
■東三季
東京都港区南青山4-28-25
tel. 03-3498-5600
Comment