こんにちは、ミモレの川端です。今日まで編集部はお盆モード。お休みの部員も多くゆったりした空気が流れていました。

一足先に休みをもらった私はいつまでも旅モードでいたかったけど、すっかり日常が戻ってきています。

お盆の頃になると、テレビのニュースでも「今年で何年目」として特集などが組まれ、思い起こされるのが「日航ジャンボ機墜落事故」のことです。

つい先日の同日8月12日の同じような時間帯に、ANAの羽田発伊丹行きの便が緊急着陸するというニュースがあり、搭乗された方やそのご家族はどんなに恐怖だったろうと思いました。

1985年のあの夏、大阪に単身赴任中で東京の自宅と行ったり来たりしていた父は、12日ちょうど大阪へ戻る日で、あの便に乗っていたかもしれず、ニュースで読み上げられる搭乗者名簿を食い入るように母と見た覚えがあります。(いまでは個人情報保護の関係で考えられないことですが、氏名がずらずらと新聞でもテレビでも報道されていましたね)。

他人事と思えず、「日航ジャンボ機墜落事故」に関する本を物心ついてからいくつも読みました。中でも、しばらくトラウマになるくらい強い衝撃を受けた本、飯塚訓さんの『墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便』『墜落現場 遺された人たち 御巣鷹山、日航機123便の真実』事故から30年を期に講談社プラスα文庫から新装版になっていたのを知り、再読いたしました。

著者は、当時、高崎署系時間在職しており遺体の身元確認捜査の責任者だった人物。自らの体験と遺族、生存者、自衛隊員、医療者たちへの取材で書き下ろしたこの2冊のドキュメンタリーは、目を背けたくなるような凄惨な描写も多いですが、遺体を「絶対に家族(遺族)に引きあわる」という強い責任感と愛に満ちた関係者全員の感動の記録です。

「日航ジャンボ機墜落事故」は救出までの空白の時間や事故原因について明確になってない部分も多く、いろんな説の本も読んだりしました。いたずらに扇情的だったり、ちょっとインチキ臭い説を語るものもあったりしましたが、飯塚さんのこの2冊は後世に残されるべき名著だと思います。世界中で読まれてほしい。

のちに公開されたレコーダに残っていた機長の「どーんと行こうや」や「ダメかもしれんね」という言葉は、目にするだけでも涙ぐんでしまいます。

小説としても、多数の作品のテーマになっていますね。

山崎豊子さんの『沈まぬ太陽』。卑近な例で恐縮ですが、今年私、初めて労働組合を委員を経験し、比べ物になりませんが、労働組合の意義や経営者以上の保守化についていろいろと考えさせられました。
横山秀夫さんの『クライマーズ・ハイ』。墜落場所がなかなかはっきりしなかったのも、今なら違っただろうか……昭和60年と今では報道の世界もこんなに違うんだということにも衝撃を受けます。

事故を風化させないように、などというのはおこがましく、上っ面な発言になってしまいます。520人には520通りの背景や近しい人がいて、その後の人生もあることも本から学び想像するしかありません。

「ミサイルが、テロが」と連日報道されている中、一瞬で大量の人の命が奪われるようなことがこれ以上、世界のどこにも起こりませんようにと祈るばかりです。