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からだの内側から働きかける「女性の機能をアップする食品」

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こんにちは、ライターの村上です。連載第9回目は、からだのなかから膣まわりの機能をアップする食べ物について、『潤うからだ』の著者である森田敦子さんに教えてもらいました。膣の粘膜を丈夫にし、粘液力を高めるためには、他の器官同様、ヘルシーな食生活が欠かせません。もちろん、特定の食べ物を過剰に制限するような無茶なダイエットは禁物。まずは、冷たいものや添加物の摂り過ぎに注意して、バランスのとれた食事をすることが基本です。その上で、特に粘液力アップや美容に効果的な食品がこちら。

◆大豆・大豆製品
女性ホルモンのエストロゲンを補ってくれる食品として、すっかりおなじみとなった大豆・大豆製品。言うまでもなく、女性ホルモンが高まれば粘液力もアップします。膣の乾燥や萎縮の予防にも効果を発揮。

◆まいたけ
粘液力を高めるグリスリンを含有。多嚢胞性卵巣症候群や生理不順の改善も期待できます。皮膚や髪のエイジングを予防するビタミンB2や女性に不可欠な鉄分も豊富な女性の味方。

◆海苔
海苔には大豆と同じくらい良質なタンパク質が含まれているそう。なかでも海苔ペプチドという成分には、皮膚の状態を安定させる効果が。膣まわりの粘膜や皮膚を健やかに保つのにも有効で、その結果、粘液の分泌もサポートします。

◆ブロッコリー・ブロッコリースプラウト
普段から何気なく食べているブロッコリーですが、含まれている成分は、ほとんど薬草レベルとか。特にブロッコリーの芯やブロッコリースプラウトには、抗酸化力の高いポリフェノールが豊富に含まれ、膣まわりの若々しさをキープしてくれます。さらに注目は、良質な睡眠を促進するトリプトファンという成分。実は、粘液は良質な睡眠時にこそ作られるのです。トリプトファンは、他にもバナナやチーズ、鶏肉、牛すじなどに多く含まれています。リラックスした深い眠りを目指して。

◆味噌や醤油など発酵調味料
免疫力をつかさどる腸内環境を整えることで、からだの内側から粘膜や粘液の分泌をサポート。長期熟成させて発酵が進んだタイプなら、尚ベター。毎日使うものだからこそ、できるだけ上質なものを選びましょう。

以上が、膣まわりを健やかに保つのに効果的な食品ですが、近所のスーパーでも簡単に手に入る身近な食材ばかり。食事の際には、ぜひ意識して取り入れてみたいですね。

さらに、植物療法士である森田さんが“自然ぐすり”と呼ぶ植物の成分のなかにも、女性特有の機能を活性化してくれるものが。こちらもおすすめをご紹介します。プラスαとしてのアロマオイルやサプリメントは、なんとなく不調を感じる時などに試してみるといいかもしれません。

◆ ネロリ
幸福感やリラックス感をもたらし、ストレスの多い現代女性のセンシュアリティを高める助けに。マッサージオイルを作る時は、ホホバオイルやアルガンオイルなどのベースオイル25mlに対して、精油を5〜10滴ブレンド。1回ごとに作りたいなら、500円玉大に対して精油を1滴混ぜ合わせましょう。顔やデコルテをマッサージすれば、女性らしい気分で満たされ、美肌効果も期待できます。他に、リラックス感や癒しをもたらし、セクシャルな感覚を呼び醒ます精油は、パチュリやサンダルウッド(白檀)、イランイランなど。それぞれ好みや気分で使い分けてください。

◆ 高麗人参
男性用の滋養強壮や精力増強剤といったイメージがある高麗人参ですが、女性にもとても効果的。“性ホルモン”に近いステロイド成分を含有するため、ホルモン分泌を促し、免疫力をアップ。特に、冷えや貧血対策、更年期障害の緩和などにおすすめです。サプリメントやお茶など様々な商品が出ているので、摂取しやすい方法で取り入れてみましょう。

 

<新刊紹介>
『潤うからだ』
森田 敦子 著 ¥1200 ワニブックス
「あなたは、膣まわりのケアをきちんとしていますか?」この質問に自信を持って「ハイ!」と答えられる日本女性は、たぶんそう多くはないでしょう。日本での植物療法の第一人者である森田敦子さんが、本場フランスに留学していた当時、何よりも驚いたのは、日本人とフランス人との膣まわりに対する意識の差だったそう。生理や排泄、セックスから妊娠、出産まで、膣まわりは女性の人生にとって欠かせない場所であり、実は、からだのなかで最も繊細な器官。そんな大切な膣まわりとの向き合い方を、植物療法士としての豊富な知識と経験をもとに、多角的に解説しています。膣まわりは、女性の健康や精神バランスを推し量る上でも、重要なバロメーター。正しい知識と的確なケアを知ることで、女性が女性らしく輝ける「潤うからだ」を手に入れたい!

(この記事は2017年10月6日時点の情報です)
文/村上治子 構成/川良咲子(編集部)

 

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ミモレ編集部