ふと気づくと、存在に威圧感があったり、それまで似合っていたはずのシンプルカジュアルに違和感を覚えたり。これまでの自分から何か少し変えないといけないかも……、そんなふうに感じることが増えてくるミモレ世代。そのひとつの解決策が今までよりも少しだけ「フェミニンさ」を多めに取り入れること。決してそれは「甘さ」ではなく、言い換えるなら「ほんのりと匂い立つ女っぽさ」。具体的な着こなし提案で、その方法を教えてくれるのが、スタイリストの福田亜矢子さん。6回目は、この季節に欠かせない「ワンピース」。ふわっと女っぽさがあって、毎日のおしゃれ気分を上げてくれるそんな一枚とは?

気軽で手軽な「ワンピース」。大人が唯一気をつけたいのは「甘さ」の加減


「フェミニン」というワードから真っ先に思い浮かぶアイテムと言ったらワンピース。最短距離で、簡単に女っぽさを取り入れることができるが、ひとつだけ注意が必要だと福田さん。

「ワンピースを着ると、なんとなくうっとりするというか、少しだけ所作にも気持ちが回るというか。なんでしょうね、女度を上げてくれる気がしませんか? しかもサラッと着るだけでスタイリングが完成してくれるし、まさに暑い夏のお助けアイテムですよね。

生地量が多くインパクトもあって、パッと華やがせてくれて……。ワンピースは良くも悪くも印象を強く決定づける、ある意味、とてもパワーのあるアイテムなんです。甘さの加減によっては”メルヘン”っぽくなってしまったり、あるいは日常から浮いてしまうほどの特別感があったり。大人が普段着として着なら、甘さのポイントはひとつくらいで十分。

そして、パリッとしたコットン素材、シャープに見えるVネックやスキッパー、モード感のあるシルエット、抑えた色などを意識して選ぶと、媚びた印象にならず、切れ味よく着こなせるんですよ」

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優美に揺れるシルエットで「甘さ」をひと匙。

苦みの効いた色とVネックできりっとシャープに

 

動きに合わせて揺れるマーメードシルエットが優美なマキシ丈のワンピースは、体を美しく見せるカッティングで絵になる佇まい。少し苦味の効いたベージュ系カラーと、上半身はVネックの半袖でキリッとしているから、デイリーシーンにもすんなりと馴染みます。ワンピース¥36300/プルミエ アロンディスモン イヤカフ(リング)¥33000、ネックレス¥17600/イレーヴ ストール¥31900/アソース メレ(アイネックス) バッグ¥42900/ヴァジック(ヴァジックジャパン) 靴¥79200/ネブローニ(フラッパーズ)

AYAKO’S コメント 
落ち感のあるとろみ素材は優雅で華やいだ雰囲気に見せてくれますが、全身を包むワンピースで取り入れると、派手さが前に出てしまってリアルな着こなしに落とし込みづらいということも。このワンピースは、とろみ素材ですが、リネン混なので光沢感も落ち感もほどほど。少し肉厚で、シルエットの立体感がいい具合に体をゆったりと包み込んでくれます。シャープなVネックと、フロントに施された切り替えの直線効果で上半身はすっきり。マーメードシルエットの裾は足の動きに合わせて揺れ動く仕様に。わかりやすい甘さというより、生地の雰囲気とたおやかなシルエットで、歩いているさまもさりげなく優美。そんなどこか余裕のある佇まいが、女っぽさを引き立ててくれる気がします。


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