ふと気づくと、存在に威圧感があったり、それまで似合っていたはずのシンプルカジュアルに違和感を覚えたり。これまでの自分から何か少し変えないといけないかも……、そんなふうに感じることが増えてくるミモレ世代。そのひとつの解決策が今までよりも少しだけ「フェミニンさ」を多めに取り入れること。決してそれは「甘さ」ではなく、言い換えるなら「ほんのりと匂い立つ女っぽさ」。具体的な着こなし提案で、その方法を教えてくれるのが、スタイリストの福田亜矢子さん。4回目は甘い服を着るときにこそ陥りやすい“野暮ったさ”の解消法について。その鍵となる「ひと匙のモード感」とは?
 

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モード感をひと匙加えて、輪郭をきりりと。
甘い服は「甘ったるい」に終わらせない


”フェミニンさ”を意識して甘い服を選んでみても、なんだかふんわり、ぼんやり……。どこか野暮ったさを感じている方も少なくないのでは? と、スタイリスト福田亜矢子さん。

「ふっくらとしたボリューム袖、フリルやリボン。フェミニンなデザインのお洋服ってボリューム感があったり、曲線が効いていたり。甘さって”柔和さ”でもあるんですよね。若い子なら甘いに甘いを重ねてもいいのですが、年齢を重ねて丸くなってきた大人の女性の体にはトゥーマッチ。ぼんやりと野暮ったく見えてしまうことが多いんです。でも、だからと言って甘いデザインの服を着ないでということではなくて。『ちょっとぼんやりするな』と思ったら、アウトラインに「モード感」を加えてみてください。『モード感』って『直線が効いている』とか『黒で引き締まっている』など、ちょっと尖っている、エッジが効いているということです。それがまた多いと貫禄がついて怖い人になってしまうので、適量は1アイテム。『ひとつ尖っている』って、実は大人のおしゃれにはとても有効なんです」
 

旬度の高い「ジレ」は秀逸な”モード感”アイテム。
切れ味も、今っぽさもたちまち叶う

 
 

たっぷりとした生地量でクリーンな女性らしさを生む白のシャツワンピース。合わせたのは、テーラードジャケットの袖を無くしたようなデザインのジレ。浅いグレーならメリハリも強調され過ぎず、どこか優美な着こなしに。小物も黒とシルバーに絞った光と影の配色も、知的なムードを醸し出してくれる。ジレ¥79200/イレーヴ ワンピース¥37400/アダワス(ショールーム セッション) リング¥69300/マリハ バッグ¥137500/J&M デヴィッドソン(J&M デヴィッドソン カスタマーセンター) 靴¥19800/ラオコンテ(フラッパーズ)

AYAKO’S コメント 
ジレは、モード感のある辛口アイテム。大人にいいと言われる理由は、着た人なら実感されているのではないでしょうか。パフっとした袖のシャツワンピースは、とびきりの清潔感をたたえた真っ白。サラッと一枚で、というのも素敵ですが、白に加えてこのボリューム感がハードルを上げてしまうこともあると思います。ジレの持つ、どこかリラクシーながら、直線効果が切れ味となって、ワンピースのボリューム感をスマートに軽減してくれます。少し力が抜けた雰囲気で、着流すように合わせられるのもポイントです。ヒップラインは隠れるけれど、長過ぎない着丈もちょうどよく、ジレに着られている感じがありませんよね。ジレから覗くボリューム袖がいい甘さを演出してくれて、全身の印象はマイルドに。ジレがあるとないとでは、印象も雰囲気も、女性像そのものも全然違うんです。


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