スタイリスト佐藤佳菜子さんが1泊2日で温泉に出かけるとしたら、往復はどんなコーディネート? 何を持っていく? 超・合理派の佐藤さんならではの工夫が詰まった、旅スタイルの秘訣を教えてもらいました。

「【スタイリスト佐藤佳菜子さん】おしゃれのプロの旅スタイル Vol.1 リゾートホテル編」>>

【1日目】
大人が選ぶ宿の格にふさわしいきちんと感と、
リラクシーな着心地を兼ね備えたセットアップスタイル

トップス、スカート/ル ブーケ サングラス/グラッサージュ ショルダーバッグ/ロエベ トートバッグ/ヤングアンドオルセン 靴/JMウェストン(すべて佐藤さん私物)

「なぜか旅行っていうと、突然間違ったリラックス方面に走っていったおしゃれをしてしまう方が多いと思うんです。でも今回の行き先は温泉。婦人世代が選ぶ温泉宿ともなれば、ある程度の格式の高さがあると思います。あるいは家族で行く場合だったとしても、やはりいい大人があまりにもゆるい服装で温泉宿にチェックインするのはいかがなものか、と。
ということで、宿に対して失礼にならず、女将さんからもそれ相応の扱いは受けてもらえるような装いで、かつ自分は着ていてラクチン、となるとセットアップが便利。ジャケットを着ていく必要はないと思いますが、“上下が揃っている”という、見るからにきちんとしていることが第一印象にはとても大切だと思います」

 

【2日目】
1日目とは趣向の違う服で気分を変えて

トップス/ユナイテッドアローズ デニム/ホリデイ バッグ/ロエベ 靴/JMウェストン (すべて佐藤さん私物)

「服が変わるって自分のテンションを変えることにもつながるから、1泊2日程度の旅行なら、私は無理に着回したりせず、自分が着ていて楽しくなれる服を2日分持っていくタイプです。とはいえ、シワシワになった服を着るのはやっぱり性格上許せなくて(笑)、いつもきれいな状態の服を着たいので、バッグの中で小さく畳んでも手間がかからない服を選びます。こういう化繊でハリ感のあるブラウスって、実はシワになりにくく、でもフォルムがあるから清潔感があって華やかに見えるのでとても便利。簡単に“おしゃれをしている”印象が手に入ります。
1日目とは違うカジュアルな着こなしがしたかったので、ボトムスにはデニムを。シワになりにくい“手間要らず”な点においても、やはりデニムは使えます。さすがに靴&バッグは1セットで済ませたいので、足もとにはきちんと感があって汎用性が高く、かつ歩いていて楽なローファーを選びました」


【旅バッグの中身】
“片付け魔”の佐藤さんは
旅支度も超ミニマル主義

「荷物が重いといろいろ手間だし、プリンセスのように特別な身支度をするわけでもないので、最低限のものしか持っていきません。色もご覧の通り、黒か紺かグレー。本当に地味です。バッグの中がにぎやかだと落ち着かないので、このくらいが私にはちょうどいいんです」

① 下着類はレスポートサックのポーチに。
② 細かいジュエリーをたくさんつけているので、失くさないように小さなジュエリーボックスを持参。
③ 実用面でも、着こなしのアクセントとしても、サングラスは旅のマストアイテム。サングラス¥55000/アイヴァン 7285 トウキョウ(アイヴァン 7285)
④ 旅先でのメイクは最小限ですが、ヘアスタイルが決まらないと憂鬱なのでリファのコンパクトなヘアアイロンを。
⑤ ⑥ ⑦ 慣れない化粧品で肌のコンディションを崩すのは嫌なので、突然使ったことのない試供品を持っていったりはせず、普段使っている化粧品やシャンプーのミニサイズを。
⑧ 旅先の方が時間にも気持ちにも余裕があるので、パックも持っていきます。
⑨ 移動もあり、いつもよりたくさん歩いて疲れるのでマッサージ用のコロコロを。
⑩ 宿の浴衣やパジャマを着るときに、カップ付きキャミワンピが1枚あれば安心。お腹が冷えません。hakujiのキャミワンピースを。
⑪ 男性が持っていてもおかしくないような、フェミニン感のないデザインがお気に入り。レザーがくたっとしていて、柔らかくて、軽いのがいい。トートバッグはヤングアンドオルセン。
(すべて佐藤さん私物)


撮影/長谷川怜実(S-14)
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)
スタイリング・出演/佐藤佳菜子
構成・文/発田美穂
 

 

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