スタイリスト佐藤佳菜子さんがリゾートホテルに出かけるとしたら、往復はどんなコーディネート? 何を持っていく? 超・合理派の佐藤さんならではの工夫が詰まった旅スタイルの秘訣を教えてもらいました。

【海が見えるレストランでディナー】
都会で着ている服に
小物で“リゾート感”を味付け

 
トップス、パンツ/ヌキテパ ハット/ラメゾンドリリス バッグ/ベアトリス 靴/メリッサ (すべて佐藤さん私物)

「“この目的でしか使えない服”っていうのが本当に嫌で(笑)。365日のうち360日寝かしておく服なんて必要ないと思っています。だから私の旅スタイルは、たとえリゾートだったとしても、基本的には普段着ているものの延長。特別なものを持たなくても、小物づかいだけで十分その場にふさわしいスタイルになれると思っています。それだけの目的がある“専用の服”は水着くらい! あとはあるもので、なんとかしています。
例えばリゾートホテルでディナーという場面も、街でも着ているセットアップを選びます。普段と差をつけるのは小物づかいだけ。つばが広くてほんの少しだけ大袈裟なハットや、ほとんど何も入らないアクセサリー代わりのバッグでリゾート気分を楽しみます」

 

【ホテル近くでショッピング】
華やかなプリントワンピースを
あえてカジュアルに着こなす

 
ワンピース/ヌキテパ キャップ/ニューエラ バッグ/モダンウィーヴィング 靴/コルソローマ (すべて佐藤さん私物)

「こういうパッと華やかなプリントワンピースって、旅先で重宝するので必ず持っていきます。でもきれいめに着るというよりは、こんな風にキャップなどを合わせてカジュアルダウンすることがほとんど。
街歩きのときに、例えばタンクトップとデニムみたいなコーデだと、何のおしゃれさも感じられないし、だいたい婦人がそんな服装をしてしまうと途端にご近所着感が出てしまう。それよりは、“1枚で圧倒的に華やかな服”に頼り切って、そこからカジュアルダウンしていく方が簡単だし、大人のリラックススタイルにはちょうどいい気がしています」


【水際スタイル】
普段の服と一緒!
シックなワントーンで自分らしく

 

「水際こそ地味にしておきたいと思っています。普段の服と同じ気持ち。突然の華やかさなど、私には必要ありません(笑)。海やプールって、やけに派手な人か、あるいは全身真っ黒みたいな人が多い。だからこそ、こんな淡色ワントーンでいる方が静かに際立つような気がします」

① 帽子の内側にゴムが付いていて、絶妙に頭にフィットするのでかぶりやすい。帽子/ラメゾンドリリス
② すぐ焼けて真っ黒になるので、水着は淡い色の方が似合う気がしています。水着/カオス
③ 普通のロンT感覚で着られるデザイン。ラッシュガード/FORME
④ サングラスのフレームも淡色で。サングラス/ケイト・スペード ニューヨーク
⑤ PVC素材のサンダル。ホテルのレストランに入るときに、ビーチサンダルよりも一つシャレ見えするのがいい。サンダル/メリッサ
⑥ 小さく畳んでもシワにならず、履き心地が良く、濡れてもすぐに乾くので旅のいろいろなシーンで活躍。パンツ/プリーツプリーズ
⑦ とにかく私はすぐに陽に焼けるので、水着もそうですが、白を着ている方がかえって派手に見えるようです。ワンピース/ヌキテパ
(すべて佐藤さん私物)


撮影/長谷川怜実(S-14)
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)
スタイリング・出演/佐藤佳菜子
構成・文/発田美穂
 

 

「久しぶりのお出かけシーン、何を着る? 気張らず、古くない“ちょうどいい着こなし”が知りたい【スタイリスト佐藤佳菜子さん】」>>