いじめなのか遊び・悪ふざけなのか判断がつかないときは?


Q. いじめなのか遊び・悪ふざけなのか判断がつかないことがある。

A. 本人が苦痛を感じていればそれはいじめにあたると法律で定義づけられています。

 

子ども同士のやりとりを見ていて、ドキッとすること、ありますよね。

いじめ防止の対策などを定めた法律「いじめ防止対策推進法」では、「いじめ」とは、「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの」と定義されています。楽しそうに見えても、本人が心身の苦痛を感じていれば、その行為はいじめと評価される可能性があります。

 

では、外から見たときに、いじめなのか、悪ふざけなのか判断がつきにくいとき、わが子とどう向き合ったらよいでしょうか。一つの例としてお話しします。

わが子が「やられる側」だったら、本心を探るための会話が一つの選択肢になると思います。「本当はどう感じたのか」「いやだという気持ちをそのまま表現したらどうなると思うか」「喜んでいるかのような表現をしたのはどんな気持ちがあったからなのか」。そんな会話を丁寧に積み重ねて、心身の苦痛を言葉にできるようサポートすることが大事だと思います。

また、子どもの意思に反してすぐに相手に注意したり、友達の親や先生に対して抗議をしたりしないのも大事なことかもしれません。親に本音を話しても過度に騒ぎ立てたりせず、子どもの思いに耳を傾けてくれると思えた経験があれば、今後も、何かあったときには親に相談しようと考えられると思うからです。

反対に、わが子が友達を傷つけるような言動をしているものの、その子とは仲良しに見える場合も、その言動は人を傷つける可能性があること、そして相手が苦痛を感じていればそれは「いじめ」にあたり得るということを、率直に伝えるのがよいと思います。その上で、友達が傷ついているように見えなかったとしたら、それはどうしてなのか、ということも一緒に考えなければいけないと思います。