『恋のツキ』に続きまして、お盆スペシャル2作品目は、夫婦をテーマにした話題作・渡辺ペコさんの『1122(いいふうふ)』ご紹介します。

“妻・相原一子(いちこ)。夫・相原二也(おとや)。結婚7年目の仲良し夫婦。セックスレス。子供なし。そんな二人が選択したのは「婚外恋愛許可制(公認不倫)」。おとやには、いちこも公認の“恋人”美月がいる”

「公認不倫」という設定から、「契約結婚」を扱った『逃げるは恥だが役に立つ』と並べて、現代の夫婦のあり方を問う漫画として女性メディアでも取り上げられたり、「2018年このマンガがすごい!」に選出されたり、「マツコの知らない世界」でも紹介されたりとかなりの注目を集めています。ご存知の方も多いかもしれませんね。

「不倫」「セックスレス夫婦」「女の生々しい性欲」など“マスコミが飛びつきそうな”センセーショナルな部分が取り上げられがちですが(私も取り上げておいてなんですが…汗)、漫画自体はあまりハードな描写はなく、現代の夫婦、家族、そして恋愛のあり方について、様々な問題提起が含まれたかなり硬派な漫画です。

婚姻関係になった途端、担わされる役割が多すぎる

婚姻について規定した憲法24条からこの漫画は始まります。お、なんか大きな話が始まるな、という予感がしますね。

憲法24条、私もこの漫画ではじめてちゃんと読みました。2人の自由な権利を守るというより、「社会に迷惑をかけない家の維持を命ず」というような業務命令のような印象を受けますね。

家を運営していくこと、社会やそれぞれの実家に求められる役割を果たし続けること、それと恋愛感情やセクシャルな関係を同時に維持していける人って実はそういなくて、みんな何か無理したり、諦めたりしているんじゃないかと。

この漫画では、2人の関係を維持するために「公認不倫」という形が取られているわけです。

不倫ものというと不倫している2人の盛り上がりがメインに描かれていて、奥さんは悪者役に描かれることが多いですが、これは、夫婦を守る方がメインに描かれていて、読んでいてなかなか苦しいけれど、新しいなと思います。

LGBTも含め、これからいろんな夫婦、パートナー、共同生活のあり方が模索され、そしてまた新しい悩みをテーマにした物語も増えてくるのかもという予感も。

 

女の人も我を忘れて発散できる場があればいいのに


いちこは35歳、WEBデザイナーです。仕事もかなりハードそう。発注者の期待にこたえるやりがいもあり、頑張りどきで、頑張れる年齢でもある。

けど、女の人の場合、仕事がどんなにハードでも、おしゃれもして、メイクもして、女を忘れず、良き妻であり、良き母になり、キラキラと輝いていなくてはならない、そんなプレッシャーが(女性メディアの罪も含めて)ありますね。

男の人は、不倫や風俗とまでいかなくても、女の子のいるお店に行く、ママがいるお店に行くなど、「男の人扱い」を受けられる場が気軽にあっていいなと思います。

女同士、例えばミモレ編集部で飲みに行ったとして、「2軒目は軽くホストクラブでもいきますか」とは絶対ならない(笑)。けど、なんかもうちょっと気軽に「女扱い」される場があればいいのにとは思いますね。

ちょっと話が逸れました(汗)。

現在、単行本は3巻まで発売中。

「公認不倫」と割り切っているのかと思いきや、夫・おとやが不倫相手との約束にウキウキしたり、相談を受けたりしている様子にモヤモヤが溜まってきたいちこはさてどんな行動に出るのか……!

さて、今回も1話を無料公開してもらいました。ぜひ次ページよりご一読ください!

 
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