植物を組み合わせることで、作品の魅力がアップ!
ハーバリウムとは「植物標本」のことで、1種類の植物を使ったハーバリウムは標本本来の姿です。しかし、植物を組み合わせることで、標本が「作品」になります。
「植物を組み合わせる場合、花とグリーンから始めるとよいでしょう。グリーンには、どんな花も引き立てる力があります」と、『イチバン親切! オリジナル作品が作れる! わたしだけのハーバリウムBook』の著者、フラワーデザイナーの福本幸子さん。
ハーバリウムは植物をびんに入れてオイルに浸すと入れ直しはできないので、「びんに入れる前に、白い紙などの上で組み合わせを確認してから作品を作ると失敗が少なくなります」(福本さん)。
ハーバリウムに使用するドライフラワーやプリザーブドフラワー、アーティフィシャルフラワー(造花)は、たくさんの種類が販売されているので、花材に困ることはありません。
さらに、庭の花や珍しい花をドライフラワーにすれば、自分だけの花材も作れます。
リボンやミニタッセルなど、資材で演出
「花とグリーンのコンビネーションができるようになったら、3種以上の植物を組み合わせて花束にもできます。リボンでとめるだけで作品がまとまり素敵になります。また、びんにミニタッセルをかけるだけで、可愛く見えますよ」(福本さん)。
花束をリボンでとめたり、面白い花材を組み合わせたり……。さまざまな資材と組み合わせることで、作品が魅力的になります。
びんとの組み合わせも考えて
ハーバリウム用のびんは、標本用の細長いものだけでなく、さまざまな形のものが販売されているので、デザインに合わせて選ぶことができます。
100円ショップでも多様なびんが売られていて、面白いびんもたくさんあります。ただし、
「ハーバリウム用以外のびんを使う場合は、事前に密閉性を確認してから使用しましょう。ふたの種類によっては、接着剤で固定が必要な場合もあります」(福本さん)。
さらに、複数の作品を組み合わせて飾ると、インスタ映えします。
『イチバン親切! オリジナル作品が作れる! わたしだけのハーバリウムBook』
著者 福本 幸子 講談社 1500円(税別)
ハーバリウムの基本知識から作り方までを、美しい作例写真と多数のプロセス写真で丁寧に解説。
「花1種でシンプルに」から「野の花やハーブを束ねて」「特別な日のために」「リースとスワッグ(壁飾りの花束)を空中に浮かべて」などをテーマにして、基本の作品から、リースや花束、キャラクターが入ったいままでにない作品まで、随所に工夫された最新アイデアレシピ66作品を紹介しています。
はじめてハーバリウムを作る人も、既存のハーバリウムに飽き足らない人も、新しい作品に挑戦したい人も満足できる1冊です!
『わたしだけのハーバリウムBook』のほか、料理、ファッション、ダイエット・美容など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
講談社くらしの本はこちら>>
写真/大坪尚人、杉山和行(以上講談社)
・第1回「作って飾る“植物標本”。話題の「ハーバリウム」を知っていますか?」はこちら>>
・第3回「手作りのギフトにぴったり!話題の「ハーバリウム」を季節のイベントに」はこちら>>
福本 幸子(ふくもとさちこ)
松村工芸株式会社 アンナサッカ東京 デザイナー。公益社団法人日本フラワーデザイナー協会講師。ゼネコンの現場監督から花業界へ転職。フラワースクール講師、生花店勤務を経てフラワー資材の製造、販売、輸入を行っている松村工芸株式会社に入社。店頭の作例制作、講習会を担当。お客様の声を直接聞き作例制作にも取り入れ、「作品に一工夫」をモットーに、花や植物がさらに美しく楽しい世界になるよう提案をしている。