米倉涼子さんが、過去に観た映画を紹介するアーカイブ コレクション。
そのときに観た映画から、米倉さんの生き方、価値観が垣間見えます。

【シネマコレクション・41】<br />テディベアの過激なギャグに大笑い『テッド2』_img0
Universal Pictures / Photofest / ゼータイメージ

世界一ダメなテディベアとして日本でも大人気になったテッドの続編。待望の『テッド2』はオープニングのミュージカル・シーンから、とてもゴージャス! しかしかなり長い(笑)。カメラワークも本格的で、私たちが知っているテッドはどこへ!? やっぱり人気者になると変わってしまうのね、と少し心配になってしまいました。

しかしそんな不安はすぐに解消、下品で自由なテッドは健在でした! 結婚したテッドは子どもが欲しくなり、人間であることを認めてもらうために大奮闘。結婚したら亭主関白になったり、ズレはじめた夫婦関係を修復するために子作りしたり……。“あるある”がテッド流に過激に描かれていて、思わず声を出して笑ってしまうギリギリのユーモアがあふれたコメディになっています。

不謹慎なイタズラやギャグなど、“やっちゃいけないこと”はテッドならではの笑いのツボですよね。しかも今作はモーガン・フリーマンやアマンダ・セイフライドなど脇も豪華。アマンダはあんなにかわいいのにマリファナをプカプカ吸う役だし、みんなこの世界のなかで大いに笑わせてくれます。

今回あらためて驚いたのは、テッドの表情の豊かさ。動いているのは眉毛と口元だけなので、相手役のマーク・ウォールバーグとの息がぴったりだからこその表情なんだろうな、と。一体どうやって撮影をしているんだろう? なんてことにも思いをはせながら、映画館で思いっきり楽しみました。

『テッド2』
アルバイト先で知り合った彼女と結婚したテッド。子どもが欲しいと思うようになるが、まずは人間であることを証明する必要があった。助けを求めてテッドは美人弁護士のサマンサのもとに駆け込み、法廷に乗り込むが……。マーク・ウォールバーグ演じる冴えない中年男と大親友のおじさんテディベア、テッドのコンビが再び大暴れするコメディ。

取材・文/細谷美香
このページは、女性誌「FRaU」(2015年)に掲載された
「エンタメPR会社 オフィス・ヨネクラ」を加筆、修正したものです。