memesさんからの質問
Q. 愛されたいけど、夫を人として許せない。
結婚5年目、気づけば離婚の話ばかりしています。

大好きで大好きで結婚した夫ですが、今は離婚することばかり考えています。産後クライシスでケンカばかりの日々を抜け、二人三脚で(といっても平日は私1人ですべてこなします)何とか5年目に突入しましたが、気づけば離婚話の毎日。夫は私の体調不良は無視し、子供と自分の生活リズムを優先。私が「限界だ」と離婚を切り出すと謝って引き止めますが数日後には開き直る……の繰り返し。義理の両親に何度か説得されましたが、気持ちは変わりません。私は夫に愛されたい気持ちはありますが、夫を人として許せないとも思っています。結婚式のときに私を褒めずに美人の友人を褒めたり、好みじゃなかったと言ったり。愛されないのに、あと50年もやっていけるでしょうか?(37歳)

特別ゲスト 小林照子先生の回答
A. 男性の言葉は軽いんです。
そんな軽い言葉を重たく受け止めないで。

男の人って本当に言葉が緻密じゃないのよね。だからmemesさんが傷つくとも考えず、お世辞で友人を褒めてしまったりする……。これは男女の脳の違いも大きいんですよ。女性は言葉に関する部分が優れていて、ボキャブラリーが多くそれを使いこなすこともできるのですが、一方で言葉に傷つけられやすいし、言葉を根に持つ傾向も強いと言われているんです。一方の男性はもっと論理的で、細かいコミュニケーションが苦手なため、必要なことを分かりやすくハッキリと言うの。だから男同士の会話には、世間話というものがあまりないでしょう? つまり男性は、言いたかったらハッキリ言って、それが相手にどう響いたかなんてまったく考えないんです。よく男性が退職した途端、妻に三行半をつきつけられて「えっ!」となる話を聞きますけど、それはこの言葉脳の違いのため。夫が悪気なく言ったことも、妻は「あのときこう言いましたよね」とずーっと覚えていて、それを忘れることができないからなんです。たとえば私の知り合いは更年期で苦しんでいたとき、夫に「もう女じゃない」と言われたんですね。彼女はひどく傷ついたのですが、夫は言った瞬間からもう忘れていたそうです。

このように、言葉の精密さがないのが男脳というもの。一応、その点だけは理解しておいてあげて。友人を褒めたのも、何も考えずに言った口先だけのお世辞なんですよ。「好みじゃない」という言葉も、夫からしたら会話の流れのノリで言った程度でしょう。女性はそういった言葉を重く受け止めがちですが、男の言葉は重いんじゃなくてむしろ軽いんです。memesさんがわざわざ傷つくほどの、重要な言葉なんかではないのですよ。だからそんな軽い言葉で「愛されていない」と判断してしまうのは、少し早とちりだと思うわ。

さてもう一つの問題は、子育てのこと。これは本当に、memesさんが一人で一生懸命やってらっしゃるのだと思います。だからこそ、そこに不平等を感じてやりきれなくなってしまう……。でもね、子供は分かりますから。いつも母が全てやってくれていて、父はいいところだけやっていた、と。私の知り合いは離婚後、子供を引き取って一生懸命育てていました。なのに父親はたまに面会して楽しく遊んで、「お父さん、お父さん」と言われている。「いいところだけ持っていって、悔しい」と言っていたの。でもね、子供は「お父さんお父さんと言っていたら、美味しいものを食べさせてくれるから」と、ちゃんと分かってやっていたの。

そもそもね、子育てに関しては男女平等ではないの。母親は子供を宿した瞬間から命の責任を感じるけど、父親は生まれてから一緒に過ごしているうちにジワジワと愛情が強くなっていく。だからその父性を賢く育ててあげて。「パパとお風呂に入ると喜ぶのよ」といったふうに、父の役割を感じさせてあげれば、きっと成長していくはず。だけどそこで「アナタがやるべきなのに!」と恨みつらみに思ってしまうと、父性も育たない。「パパじゃないと」と上手く転がしてくださいな。

こう言うと皆さん、「教えている時間がない」「手伝ってもらうと倍の時間がかかる」などとおっしゃいます。でもね、ほんの半年も頑張れば夫は劇的に成長するわよ。だって「この先50年もやっていけるのか」と考えているのでしょう? たった半年で50年やっていけるようになるかもしれないのよ。だからちょっとだけ頑張ってみて。何より、育児は本当は楽しいもの。そんな時期を、離婚ばかり考えて暮らすなんて、人生がもったいないわ!

PROFILE
  • 小林照子(こばやしてるこ)1935年生まれ。美容研究家。現在のコーセーを経て、1991年に「美・ファイン研究所」を設立。モデルや女優、政治家など何万人ものイメージ作りを手がけるほか、[フロムハンド]メイクアップアカデミー、青山ビューティ学院高等部東京校・京都校の学園長も務めている。最新著書『これはしない、あれはする』(サンマーク出版)が好評発売中。プライベートでは27歳で結婚。娘の小林ひろ美さんは同じく美容家として活躍中。 この人の回答一覧を見る
 取材・文/山本奈緒子 

 

ライフスタイルのお悩み回答者一覧