毎日寒い日が続きますね。
季節的には「小寒(しょうかん)」に入りました。
ここから節分までの「寒の内」の30日間は、一年で一番寒さが厳しい時期です。
食べ物や身につけるものに工夫をして、風邪を引かないように気をつけたいものですね。

寒さ対策の食材といえば、すぐに思いつくのが生姜。
私も生姜が入った料理や食べ物が大好きで一年中あれやこれやと使っているのですが、夏と冬とでは使い方に気をつけています。
というのも、生姜=あたためのイメージが強いものの、実は生のままで食べるとかえって身体を冷やしてしまうこともあると言われています。身体をあたためたい冬は、生姜を加熱して食べるのがおすすめです。

 

煮込み料理や汁ものなどじっくり加熱するものは、スライス。
飲み物に加える場合はすりおろして使っています。

このとき、私が愛用しているおろし金は陶器製のものです。大根や生姜などをすりおろすおろし金はプラスチック製、金属製、陶器や磁器でつくられたもの、電動のものなど色々あります。

 

私が陶器製のおろし金を使う理由は、衛生的で丈夫、大きな繊維がすりおろしたものに混ざりにくいからです。陶器製のものは切るというよりも潰す方に近いすりおろされ方をするのですったものを絞りたい時にも向いています。

例えば、プラスチック製のものは価格は手ごろだけれど、刃の鋭さが足りないので細胞が潰れて水っぽくなりがちです。力も要るでしょう。ただし、最近は刃の形に工夫があったり湾曲していて大根などはすりおろしやすいものも出ています。

金属製、特に職人さんが手がけたものは力要らずでスイスイすりおろせて楽チンです。細かい目のものはなめらかにおろせるので、マイルドに仕上がると言われています。海外のものだとマイクロプレーンなども人気があるようです。本当によく切れるので怪我にも注意が必要です。

電動のものは力が強すぎて仕上がりが荒い気がします。大根の場合は辛味が強くなるので、みぞれ鍋など大量かつ煮込んでしまうものには向いているけれど、薬味で使うときにはちょっと繊細さに欠けます。

どんなおろし金を使ってもガシガシ荒くおろすと辛みが強く出て、ゆっくり丁寧におろすと優しい味わいになります。

どれもデメリットとメリットがあるので、どれを選ぶかはどんな用途に使うことが多いかや手入れの方法などによるかもしれません。すりおろしの作業が好きになるか面倒になるかはおろし金次第。好みのおろし金を見つけてくださいね。

私の場合すりおろした生姜をほうじ茶に入れたり、梅醤番茶に加えたり、ホットワインやスープでいただくことが多いので、大きな繊維が混ざらずフワッとしたおろし生姜をつくりたい=陶器のおろし金、がベストだと思っています。刃の間に挟まってしまったものは小さな刷毛でとってサッと洗い、お茶を淹れるついでに熱湯で流して消毒をしています。あまり小さなものだとガタガタと動いて押さえつけるのに余計な力が必要だから、少し重い大きめのものを。おろしたものを受けるくぼみが周りについているだけの至極シンプルなものですが、使いやすくてここ数年はずっとこれです。

皮のすぐ下に香りや有効成分も多いので、皮はよく洗うだけでなるべく剥かないで使います。少し古くなっても有効成分はあまり変わらない(むしろ天日で乾かした方が温め効果が強いとも言われている)ので、最後まで使い切ります。

あたためた生姜の力を味方につけて、風邪を引かずにこの冬を元気に過ごしたいですね。

 
<梅醤番茶レシピ>
梅干し 1個
醤油 小さじ1/4-1/2
生姜すりおろし 小さじ1/2-1
熱々の番茶 1杯

器に梅干しと生姜のすりおろしを入れて熱々の番茶を注ぐ。
箸などで梅干しを潰して混ぜてから、味見をしながら醤油を加える。
 

<ジンジャーホットワインレシピ>
赤ワイン
ハチミツ
生姜のすりおろし
りんごジュース(100%)

小鍋に赤ワインと生姜のすりおろしを入れて火にかける。
お酒が弱い人は、少し長めに加熱するとアルコールが飛んで飲みやすくなる。
りんごジュースを加えてさらにあたため、ハチミツを入れて甘みを加える。

*鍋で加熱するプロセスで、カルダモンやシナモンスティック、スターアニス、薄切りのリンゴやオレンジを加えるとより本格的な味わいに。 

(この記事は2019年1月6日時点の情報です)