180cmの長身にすっきりとした小顔から品と知性が溢れ出る。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)の宵町 透真/ルパンブルー役で、全国のお子さんはもちろん、お母さんの心も鷲掴みにしている俳優の濱正悟さん。
1年間に及ぶオンエアもいよいよ最終回直前。お世話になった監督やスタッフとのお別れが続き、少しずつ寂しさを感じはじめているそうです。
濱 正悟(はま・しょうご) 1994年8月22日生まれ。東京都出身。2015年、オーディションBoys Award Auditionで特別賞を受賞しデビュー。モデルとして活動を始める他、ドラマ『下町ロケット』(TBS系)などに出演。2016年から1年間、『ZIP!』のレポーターを務めた。2018年より『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)にルパンブルー/宵町透真役で出演。期待の若手俳優として注目を集めている。
あのレオタード姿は結構似合っているなと思いました(笑)
「オンエアが始まったときは、なんだか全然実感がなくて。途中からやっと自分が戦隊ヒーローになれたんだって実感が湧きはじめたんですけど、気づいたらもう最終回。やっぱりあっという間ですね。『もう終わっちゃうんだ……』っていう気持ちです」
特にインパクトが大きかったのが、第27回。無理矢理、古武術道場に弟子入りさせられた透真が、咲也(横山涼)と共になぜかレオタード姿でエアロビクスをさせられる……という“神回”でした。
「自分のレオタード姿を見たときは、結構似合っているなと思いました(笑)」
そう冗談めかして笑うと、涼やかな面立ちが急に人懐っこいものに。クールな宵町 透真とは一転、素顔の濱さんは落ち着いていながらも、どこかとぼけたところのある、親しみやすい青年です。
「あのエアロビシーンはパトレン2号(咲也)がわりと振り切ってアドリブとかガンガン入れてくる感じで。対比を効かせるために自分はどういこうとあれこれ考えてはいたんですけど。最終的にはあまり固めず、その場で思った通りにやってみようと決めて撮影に入りました。そして生まれたのがあの大真面目な顔をして踊る透真。あそこは今までのクールな透真があったからこそ成り立ったシーン。やらせてもらえて良かったです」
一緒にエアロビを踊った横山さんとは、この撮影がきっかけで急速に仲良くなったと言います。
「それまではお互いまだ距離があったんですけど。あのエアロビはいろんな方向から撮影しなきゃいけなくて、2日間踊りっぱなしだったんです。で、撮影が終わった後にゴハンに行って。そこで一気に仲が深まって、横山くんの方からいろいろボケてくれたりするようになりました」
演じた宵町 透真/ルパンブルーはクールな腹黒ジェントルマン。濱さん自身の腹黒なところを聞いてみると……。
「撮影や取材の合間に、僕たちレギュラー陣用にって飲み物を用意してもらえることがあるんですけど、真っ先に自分がほしいものを取ります(笑)。レディーファーストは一切なし。みんな取るのが早くて、油断したら取り合いになっちゃうので。飲み物が出された瞬間から戦いが始まっているんです(笑)」
1年間を共にしたレギュラーキャストは「一緒にいるのが当たり前」という存在。オフの日も予定が合うメンバー同士で遊園地に遊びに行くなど積極的に交流を取り合っています。
「絶叫マシンで一番うるさいのは僕。絶叫系は好きだし思い切り楽しんでいるんですけど、乗っているときはついワーワー言っちゃうんですよね(笑)」
1日5軒カレー屋さんに行ったことがあります
濱さんと言えば、大のカレー好きとしてファンの間では有名。なんと1日5軒もカレー屋さんに通ったことがあるのだとか。
「『神田カレーグランプリ』というスタンプラリーイベントがあって。その年の参加店舗が83店舗あったんで、それを全部制覇して“カレーマイスター”という称号を手にしようと挑戦したんですよ。でも余裕ぶっこいていたら全然行けてなくて。当時はまだ大学生だったんで、これは間に合わないぞと。結局、切羽詰まって終盤に一気に5店舗攻めました(笑)」
いくら大好物と言っても、1日5食カレーはさすがに舌にも悪そうですね(笑)。
「なので舌を休めようと思って1回寝ました。近くのカラオケ屋に飛び込んで、2曲ぐらい歌ったら、あとは熟睡。おかげで何とか5軒まわれて、期間内に83店舗制覇できました(笑)」
そんな濱さんの芸能界入りのきっかけは、オーディション。幼い頃、『仮面ライダークウガ』(テレビ朝日系)を観てヒーローに憧れた濱さん。そこからテレビが好きになり、自然と芸能界に憧れを抱くようになりました。
「最初は楽しそうだなっていうミーハー魂だけ。詳しいことは全然知らなくて、単純に自分がこの世界に入れたらどうなるだろうっていう興味だけでオーディションに応募しました」
2016年からは1年間、『ZIP!』のレポーターを務めるなど、順調な滑り出し。ですが、その後、悩む時期が続きました。
「『ZIP!』のレポーターが終了したのが2017年3月。ちょうど大学を卒業したタイミングだったんですけど、その後、なかなか目立ったお仕事がなくて。ちょっと気持ち的に追い込まれていた時期もありました」
そこから宵町 透真/ルパンブルー役という大役を掴み、晴れてヒーローに。
「決まったときはすごく嬉しかったです。いろんな意味で“戦うしかないな”って覚悟が決まりました」
そんな思い出深い『ルパパト』もいよいよ卒業。濱さんの新章が幕を開けます。
「これからやってみたいのはコメディとか。福田雄一さんが好きで、中学生ぐらいのときに『33分探偵』を観ていたんですけど、シュールな感じが面白いなって。自分でもテレビを観るときは、やっぱり笑えるものの方が元気をもらえて好きなんですよね。自分もそんな芝居ができたら、と思います」
そう意気込みを口にしつつ、まずは一歩一歩着実に。浮かれず、しっかり地に足をつけて進んでいこう、と心に決めています。
「今はとにかく前に進んでいかなくちゃいけないと思っています。勝負はここから。ひとつひとついただく役を大事にしていければ。……あ、でも、1年間、快盗をやってきたんで、次は刑事役とかいいかも! 今度は捕まえる方をやりたいです(笑)」
そんな茶目っ気たっぷりの笑顔に、母性本能がくすぐられます。クールなだけじゃない濱さんの魅力。きっとこれからいろんなところで見られることでしょう。
<新刊紹介>
『a-books GRAVURE 2019 -Men's Collection』
2778円(税別) エイベックス・マネジメント発行
アーティスト・俳優・モデルなど、2019年注目のイケメンたちの撮りおろしブック。
人気ダンス&ボーカルグループDa-iCEの和田颯、ミュージカル『刀剣乱舞』などに出演し、人気沸騰中の元「Dream5」高野洸が表紙&裏表紙に。
さらに「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」ルパンブルー/宵町透真役として活躍中の濱正悟、高校生から熱い支持を得ているグループlol-エルオーエル-の小見山直人、大人気ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズン出演の増子敦貴&松村優など、様々なジャンルで活躍するイケメンたちを凝縮した1冊です。
取材・文/横川良明
撮影/横山翔平
構成/片岡千晶(編集部)
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