ここ2年シンガポールに住んでいるのですが、一時帰国で日本に帰り、気が付いたことがあります。日本にはかわいいもの、おしゃれなもの、おいしいもの、買いたくなるようなものがいっぱい!そして、そういった小物やお菓子を買うたびに、「包装」がかなりしっかりしている、ということです。
私の両親が、子どもたちへのクリスマスプレゼントに大好きな焼き菓子のアソートボックスを買ってきてくれたのですが、何重にも包装されていて、なかなかクッキーにたどりつきません!
まずデパートの紙袋の中を覗くと、デパートの包装紙で美しく包まれています。それを開けると、缶を覆うロゴが書かれた台紙のようなものがあり、それを外して、テープで密封された缶を開けると、クッキーは1つ1つ袋に包まれています。身内へのお土産だったら「そこまでしなくても不要です」と言ってもらえばよかったかもしれません。
もちろん、人への贈り物のときは、包装が大事とされる文化も分かります。紙袋のままではなく、袋から取り出して渡すときに包装紙できれいに包まれていたら気持ちがいいですし、それが礼儀の1つという場面もあるでしょう。包装文化そのものは否定しません。
ただ、気が付いたのは、そうした高度なおもてなしや何重もの包装が、無料で行われていて、私たちがそれを当たり前に思いすぎていないかなということです。
最近この洋菓子ブランドがシンガポールにも進出してくれ、シンガポール限定のデザインの缶なども売っているのですが、それを手土産用で買ったときは、特に何も言わなかったら缶をそのまま紙袋に入れて渡されました。それでもここのクッキーのおいしさは変わりません!
トイザらスなどで子どもの友達の誕生日プレゼントを買うときにはシンガポールでも包装をお願いすることもありますが、日本のようにテキパキと美しく包装してくれるとは限らず、自分でやったほうが早いかなと思うこともあります。
日本でも、プレゼント用に箱を用意する場合はその分お金を払う、スーパーでエコバッグを持ってきたらポイントがたまったり2円程度割り引かれたりするなどの動きもあると思います。
無駄なゴミを減らすということと同時に、そこで働く人たちが、高度すぎる包装技術を求められ、より多忙になっていないか……。デパートなどはその分が価格に上乗せされているのだという見方もできるでしょうが、利用する側が、「そこまでは不要です」と積極的に言っていくこと、必要な時には対価を払ってサービスを受けることに慣れていくも大事かなと思いました。
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