効率アップで余裕も生まれる。デキる人の時間の使い方をマネてみよう!

 

いつも仕事に追われていて、気持ちにも、時間にも余裕がない。時間が足りず、ちょっとした作業が積み上がってしまう……。そんな状況から抜け出すヒントは、「デキる人」の時間の使い方にあります。たとえば、限られた時間内に仕事を効率よく仕上げるために大切なのが“一石二鳥”を意識すること。それは「〜しながら」「〜するついで」、あるいは、似たような作業(タスク)をまとめて複数の仕事を同時進行する、といったことです。「仕事の効率アップだけでなく、十分に確認する時間の余裕が生まれます。さらに、たった数分でも“スキマ時間”ができれば、自分が好きなことをしてOK! 気持ちにゆとりができて、自然と時間の使い方がうまくなりますよ」(金沢さん)
 

同時進行で複数の仕事をこなす「マルチタスク」のスキルを磨こう!


「マルチタスク」とは、コンピュータ用語で「複数のタスク(作業)を切り替えて実行できるシステム」のこと。実は、「ウェブサイトを見ながらメールに返信する」や、「野菜を炒めながらお味噌汁を作る」といった私たちが日常的にしていることも「マルチタスク」です。

 

マルチタスクのステップ1

1つの仕事を作業(タスク)単位に分解。いくつかの仕事でくり返したら、それぞれの作業を着手する順番に並べ替えて、スケジュールを組み立てます。

 

マルチタスクのステップ2

スケジュールができあがったら、あとは順番通りにこなしていくだけ。大変な仕事も、切り分けた作業単位なら意外とあっさりできるもの。スモールステップで完了するごとに「できた!」という達成感もあり! 段取りを考えたり、急なスケジュール変更に対応したり、仕事全般に関わるスキルアップにつながります。


「ついで」と「ながら」でゆとりの時間を作り出そう

 

日々の生活のなかには、ちょっとした「スキマ時間」が発生します。移動中の車内や打ち合わせまでの待ち時間など、たった5分でも1日、1週間、1ヵ月単位で考えると、かなりの時間に。本を読む、音楽を聴くなど仕事とは無縁に思えることが、意外なところで仕事に役立つことがあります。仕事をするにも、休憩するにも中途半端な短い時間は、さまざまなことからの「インプット」で視野を広げることに使ってみませんか?

 

忙しい人にもできる! スキマ時間を作り出す5つの方法

1. 10分前行動を習慣にする
約束の時間ぴったりに到着するのではなく、10分前を目安に行動。資料の確認や読みかけの本を読むなど、時間と気持ちに余裕が生まれる。

2. 作業をまとめる、「ついで」に手伝う
印刷、コピーとりなどの作業はまとめて行うなど、複数の仕事を同時に進める工夫を。コピーとりなどは、ほかの人の分も「ついで」に手伝うことで、あなた忙しいときに協力してもらえるなど、結果的に自分の時間にゆとりをもたらすことにもなる。

3. 通勤時間は「ながら」に活用
通勤時間は、「ながら」活用で語学の勉強や情報収集などに使う。スキマ時間を使う「プチ朝活」で1日の仕事の効率もアップ!

4. 会社も家も整理整頓を意識する
散らかってからでは、片付けるだけでも大変。使ったモノは取り出した場所に戻す習慣をつけるだけで、モノを探す時間と手間が減らせる。

5. 食事やくつろぎの時間は節約しない
食事をしながらの仕事は、時間を有効活用しているようで実は大切なリフレッシュタイムをムダ使いしているようなもの。休むときはしっかり休んでメリハリをつけるように心がけて!

5分・10分・20分「スキマ時間」にできること
・5分あったらできること
スマホでメールをチェック/スケジュールの確認/ToDoリストの確認/かばんの中の整理

・10分あったらできること
メール返信/電話をかける/経費の領収書の仕分け/本を読む/映画や美術展などのチェック

・20分あったらできること
書店に立ち寄って本を買う/共有スケジュールのチェック&入力/新聞やビジネス書を読む

「20~30分あったら、カフェなどに入ってくつろぎながら、日報を書く、企画のアイデアを書き出す、資料を読むなどまとまった作業もできます」(金沢さん)。
 


金沢 悦子(カナザワ エツコ)
株式会社はぴきゃり代表取締役。はぴきゃりアカデミー代表。統計心理学i-colorエグゼクティブトレーナー。
1991年、株式会社リクルート(現株式会社リクルートホールディングス)に入社。営業に従事し、新人MVP賞を受賞。
1994年、株式会社キャリアデザインセンターに創業メンバーとして参画。広告営業で同社初、売り上げ1億円を達成。広告営業局局次長、広報室室長を歴任するも、仕事との距離感がつかめずに心と体を痛めてしまう。この体験をきっかけに、「幸せに働くってどういうこと?」という問いへの答えを求め、2001年、日本初の総合職女性のためのキャリア転職マガジン『ワーキングウーマンタイプ(現ウーマンタイプ)』を創刊、編集長に就任。編集長時代、5000人以上の女性を取材し、ハッピーキャリアを見つけるための4つのステップを体系化する。
2005年に独立し、有限会社フォーウーマン(現株式会社はぴきゃり)を設立。2011年、女性のためのキャリアの学校「はぴきゃりアカデミー」開校。年間300人以上の女性たちを「ココロとサイフが満たされる仕事発見」へと導いている。

 

 

『図解 自分をアップデートする 仕事のコツ大全』
著者 金沢 悦子 1000円(税別) 講談社


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『図解 自分をアップデートする 仕事のコツ大全』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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イラスト/たつみなつこ

出典元:https://kurashinohon.jp/1031.html

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